白米を食べると糖尿病になるリスクが高まるそうです。
どうやら穀類のグルセミック指数(GI)が関係しているようです。
GIは炭水化物が消化されて糖に変化する速さを表す数値です。
ブドウ糖を100として、下記の記事内では白米は64としており、速い(高い)ことがわかります。

このグルセミック指数(GI)が高いものをたくさん摂取すると糖尿病のリスクが高まります。
だからGIが高い白米はたくさん摂取すると糖尿病になりやすいのです。

白米をやめてコーンフレークにしようと思っている方へ
コーンフレークもGIが高いので注意してください!

以上、豆知識的な話を記事にしてみました。
詳細、引用は下記をご覧ください。

2012. 3. 26
BMJ誌から
白米の摂取量が多いと2型糖尿病リスクが上昇
摂取量が多い東洋人ではより顕著、メタ分析の結果

白米摂取量と2型糖尿病の関係を調べた複数の前向きコホート研究のメタ分析で、特に東洋人では、白米摂取量が多いと2型糖尿病リスクが上昇すること、両者の間には用量反応関係があることが明らかになった。米Harvard公衆衛生大学院のEmily A Hu氏らが、BMJ誌電子版に2012年3月15日に報告した。

 穀類のGlycemic Index(GI)は精白度の違いにより大きく異なる。白米は64(SDは7)、玄米は55(SDは5)、全粒小麦は41(SDは3)、大麦は25(SDは1)と報告されている。また、白米は、米を主食とする人々においてグリセミック負荷(GI/100×炭水化物重量)を高める主な要因であるとの報告もある。大規模観察研究では、GIまたはグリセミック負荷が高い食事は2型糖尿病リスクを高めることが示されている。

 これまでにも、白米摂取と2型糖尿病の関係を調べた研究は複数行われていたが、研究の規模や対象集団の白米摂取量、登録者の特性などが様々で、一貫した結果は得られていなかった。加えて、用量反応関係があるのかどうかも明らかでなかった。そこで著者らは、白米の摂取と2型糖尿病の関係を調べた前向きコホート研究を対象として、これらの関係を明らかにし、用量反応関係の有無を調べるためのメタ分析を実施した。

 MedlineとEmbaseに2012年1月までに登録された研究の中から、ベースラインで糖尿病ではないと自己申告した人々を追跡して、米の摂取量と2型糖尿病リスクの関係を報告していた前向きコホート研究を選出。それらに記載されていた引用文献も調べた。

 4件の研究が条件を満たした。それらは、東洋人(中国人、日本人)と西洋人(米国人、オーストラリア人)を対象に7件の比較を行っていた。

 白米の平均摂取量は試験ごとに大きく異なっていた。中国の研究では、1日の平均摂取量が調理後重量にして625g(4皿)。これに対し、米国の研究の対象者の98%、オーストラリアの研究では71%が、1週間に5皿未満しか摂取しておらず、平均摂取量は1~2皿/週だった。

 4件の研究は、計35万2384人を4~22年追跡していた。その間に計1万3284人が2型糖尿病を発症していた。それぞれの研究が設定した白米摂取量に基づく層別化の基準をそのまま利用して、最低摂取群に対する最高摂取群の糖尿病リスクを求め、東洋人と西洋人に分けて、プールした相対リスクを推定した。

 米国で行われた3件の比較は、いずれも、1日の摂取量が5.3g未満を最低摂取群、112.9g以上を最高摂取群とし、オーストラリアの研究は23g/日未満を最低摂取群、56g/日以上を最高摂取群としていた。中国で行われた研究は500g/日未満を最低摂取群、750g/日以上を最高摂取群としていた。日本で行われた2件の比較は、男性を対象とする研究が315g/日以下を最低摂取群、560g/日超を最高摂取群に、女性を対象とする研究は278g/日以下を最低摂取群、437g/日以上を最高摂取群に設定していた。

 東洋人では、白米最低摂取群と比較した最高摂取群の2型糖尿病相対リスクは1.55(95%信頼区間1.20-2.01)と有意なリスク上昇を示した。同様に西洋人についても求めたところ、1.12(0.94-1.33)になった。東洋人と西洋人のリスクの差は有意(P=0.038)だった。全体では、相対リスクは1.27(1.04-1.54)になった。

 用量反応関係を調べたところ、白米摂取が1日1皿増加当たりの2型糖尿病の相対リスクは1.11(1.08-1.14、線形傾向のP<0.001)になった。

 得られた結果は、白米摂取量と2型糖尿病リスクの間には有意な関係が見られること、この関係は白米の摂取量が多い東洋人(中国人と日本人)の集団でより顕著に見られることを示した。

 原題は「White rice consumption and risk of type 2 diabetes: meta-analysis and systematic review」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。

引用:日経メディカルオンライン http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201203/524127.html