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浮世絵 - 大武者絵展

刺青|賽のじ雑記-浮世絵大武者絵展

さて過去の展覧会の図録シリーズ
第一弾の「歌川国芳展」につづくのは
この「大武者絵展」です

2003年10月11日から11月24日まで
町田市立国際版画美術館で開催された

本邦初・勇壮無比
浮世絵 大武者絵展
武者絵二百年の歴史をたどる

と題された(長いね)展覧会の図録です
サイズはA4に横がプラス1cm程の変形です
ページ数が約240ページなのですが
紙が厚いために先の「歌川国芳展」より
やや厚い25ミリ程の厚みがあります

こういう厚みのある重たい図録は
カワイイ系の僕には似合わず
敬遠しがちになるのですが
内容が刺青にがっちりとマッチしているので
むちゃくちゃハードローテで
もうボロボロもいいとこです(涙

いざ内容は、というと
二部構成になっており
第一部は「浮世絵武者絵の流れ」と銘打ち
浮世絵草創期から明治へと時代を追って
構成されています

図版は100ページあまりに約360点
収録点数が多い為に各図版は小さめです

付される文章は
「浮世絵武者絵の流れ」のタイトルで
国際浮世絵学会の岩切友里子女史によって
20ページあまりにわたって
浮世絵武者絵を俯瞰しています

また町田市立国際版画美術館の学芸員である
美術史家の佐々木守俊氏によって見開き2ページで
浮世絵武者絵の魅力が語られています

この図録が秀逸なのは「主要画題解説」として
「悪源太義平」からはじまり「水滸伝」まで
84もの画題を解説してくれている事でしょう

そして第二部
「太閤記の世界」と銘打ち
当時禁忌であるにもかかわらず
絶大な人気を博した「太閤記」

「絵本太閤記」をベースに
日吉丸の逸話からはじまる
太閤記の世界を追う事により
当時必要に迫られた、見立てによる
判じ物の魅力を80点あまりの
佐々木守俊氏による解説付きの図版と
5ページにわたる岩切友里子女史の文章とで
やさしく誘ってくれています

刺青とはその技法や皮膚自体の放つ
妖しげな魅力と双璧をなす
こうした画題の持つ魅力が大変に重要です

浮世絵を理解する、より楽しむ
という意味でも本書は基本をつかむ為の
良き助けともなることでしょう

この図録はそういった意味でも
僕ら刺青マニアにとって
大変に価値のあるものです

とは言ってもやっぱり図録
絵がなくっちゃあという人にも
小さいながらも
この膨大な点数の図版は
やっぱり価値ありです

ついでに刺青の武者絵(物語絵)
といえば水滸伝、これについては
このブログを始めてすぐに
2008年8月9日の記事で紹介しました
画集は↓これね↓


物語は↓こちらのシリーズ↓
駒田信二先生の著で
押えておきましょう!




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