この国の空 | カナリノサダメ

この国の空

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夜、8時45分に、急に思い立って、
この国の空 を見に行きました。


これも前から見なくては!


と思っていた映画ですが、
今日、今、見なくちゃいけない気がして、
ネットで検索したらば
キャナルが9時10分からのレイトショーである❗️


間に合う‼️



って事でささっとまたまた一人で行ってきました。




わりとギリギリに入ったのに、だれも居なくて、
二階堂ふみの映画みなくてどうする❗️
と勝手に自分の価値観を頭の中で世の皆さんに押し付けていたところ、
本編はじまる直前におじいさんと、
連れではない、おばあさんが、個別に入っていらっしゃって




つまりは3人で拝見した次第。





これもまた戦争の映画ですが、
見ていてとても印象的なのは丁寧な所作と奥ゆかしさ。
言葉遣いなども、ゆっくりと丁寧で、昭和初期の女の人って、ほんと女性らしい。


勿論、演技だけれど、見習いたいなと。

戸の締め方とか、いちいちいいな。




戦時中、妻と子供が疎開している男性との恋のお話なんだけれど、

戦争はイヤなのに、
見ていると終戦に向かっていくのがなんだか悲しくもある。


ふみちゃんの最後のセリフが、どすんときます。




そして、映画の本当の最後に、二階堂ふみちゃんが詩をよみます。






前に一度、何かで読んでポロリと涙が出た詩。




   わたしが一番きれいだったき 

       茨木 のり子


わたしが一番きれいだったとき
街々はがらがら崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした

わたしが一番きれいだったとき
まわりの人達がたくさん死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

わたしが一番きれいだったとき
だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
男たちは挙手の礼しか知らなくて
きれいな眼差しだけを残し皆発っていった

わたしが一番きれいだったとき
わたしの頭はからっぽで
わたしの心はかたくなで
手足ばかりが栗色に光った

わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり
卑屈な町をのし歩いた

わたしが一番きれいだったとき
ラジオからはジャズが溢れた
禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
わたしは異国の甘い音楽をむさぼった

わたしが一番きれいだったとき
わたしはとてもふしあわせ
わたしはとてもとんちんかん
わたしはめっぽうさびしかった

だから決めた できれば長生きすることに
年とってから凄く美しい絵を描いた
フランスのルオー爺さんのように
              ね














今もう一度この詩を思うとまた違った感情で
胸が苦しくなる。





みんな、自分が一番綺麗だった時って、いつの時を思うのかな。