東京電力福島第一原発の事故は、今まで表には出てこなかった日本の欠点
をさらけ出しており、改めることが多くあると思うがどうやらこのまま押し
通すつもりのようだ。
だが現実問題として新しい原発は造れないし、うまくはいかないだろう。
福島原発の事故現場に、ようやく国産ロボットが投入されるようだ。
日本のロボット技術は世界一のはずなのになぜ米国や独仏の後塵を拝する
のか疑問だったが、少し前の週刊新潮にも今回の朝日と同様のことが書いて
あった。
もっともアメリカの場合は、国家の存亡にかかわる軍事技術であるから日
本と比べてもけっしてレベルが低いわけではないだろう。
それはともかく私が関心を持つのは、日本が巨費を投じてロボット技術を
開発していたのにもかかわらずプロジェクトを打ち切りにしてしまったこと
だ。新潮の記事だと全て廃棄処分される予定だったのを広瀬教授が大変なこ
とだと考え、なんとか保管できるようにしたらしい。
この朝日の記事では広瀬教授の推測として「事故用ロボットを開発すると
『原発事故が起きる』と受け取られると考えたのでは」と書かれている。
新潮の記事だと「原発は安全、事故は絶対に起きないという国の方針によっ
て」とある。
90年代以降に頻発した金融破綻について、朝日は社説で「起こって
はならないことは現実に起きない」と説明していた。
「逆説の日本史」の井沢元彦氏流に言えば、「起こることを想定すれば本
当に起きてしまうという怖れが、日本人の思考を規定している」となるが、
朝日の社説とほぼ同義だろう。
「事故が起こると受け取られる」と「起きてはならないことは、想定して
はならない」の意味は一見違うように読めるが、よく考えると同じだ。
続く
(追加)