http://www.asahi.com/edu/news/TKY200905100144.html
「公立の中高一貫校は99年施行の改正学校教育法で認められ、08年4月時点で158校。
当初は6年間でゆとりをもって教育し、生徒の個性を伸ばすための制度とされた。
法改正の際、国会は『偏差値による学校間格差を助長させない』と付帯決議し、施行規則でも『学力検査
を行わない』と念押しして定めた経緯がある。
しかし、状況は一変。大学進学実績が高い高校が併設した中学などで競争率は跳ね上がり、
学校側は『適正検査』と呼ぶ長文の問題を出題。私立のように難しい計算を解くような問題ではないもの
の、文章や図表を読み解く高い考察力を求め、私立入試並みの対策が必要なところが多い」
(11日朝日朝刊)
中学校は義務教育なのだからそもそも公立で選抜するのはおかしい。
中学入学はくじ引きで決め、高校進学の時に試験を行うのが筋のはずで、
だからこそ「生徒の個性を伸ばすための制度」と定め、「学力検査を行なわない」と
念押ししたのだろう。
「かつて文科省在職時に『ゆとり教育』の旗振り役を務め(中略)寺脇研・京都造形芸術大教授は
『中高一貫教育をすれば、大学受験の実績を求める私学の進学校のような発想はどうしても
出てきてしまう。だからこそ、私学とは違った選抜の方法が考えられた』と指摘する。
『公教育としての意識を持っていないと、受験一辺倒のような学校は出てきてしまう。』(中略)」
現実に制度を合わせた面もあるのだろうが、寺脇氏らが推進したその「ゆとり教育」が、
公立中学が敬遠される大きな要因を作ったことを自覚すべきではないのか。
「受験情報を分析し、教員などに提供している安田教育研究所(東京)の安田理代表は(中略)
『私学に行くほどの経済力がない層でも一貫教育が受けられるようになった』と評価する。」
公立中高一貫校を「エリート校化」して救済するのではなく、
荒廃した公立中学全体を立て直すことこそ急務だろう。