3日前の木曜朝、テレビ朝日を見ると、例の飲酒運転撲滅キャンペーン報道の最中だった。
飲酒の後、車に乗り込む者に、カメラを向けマイクを突きつけ、運転するのを諦めさせるという同じパターンの映像をいくつか流した。
その後、スタジオの映像。司会者が「こうやって、何度も飲酒運転を止めさせる努力をして、この取材地点では飲酒運転での検挙を減らすことが出来ました」と自画自賛。
この司会者は、テレビカメラを随えた取材の目的は、報道ではなく、「世直し」の為であるという崇高な理念を持っているようだった。
やくみつるを始め、この番組の出席者は、皆、司会者の主張に賛同し、うるわしい同志愛を示した。
テレビに出演するのは、局の意向に従う者だけであり、そうでない者は排除されることは、承知していることではあったが、それでもこういう光景を見ると呆然としてしまう。
カメラとマイクを向けられ、しぶしぶ飲酒運転を止めるような連中の行状を、これでもかと流すのは、視聴者を憤慨させ、撲滅運動に駆り立てるための扇動だろう。
しかし、撲滅運動の犠牲者となっているのは、こういった失うもののない連中ではなかった。
一番のターゲットとなっているのは、公務員だろう。確かに問題のある公務員は、多くいるのだろうし、問題があっても辞めさせられることはない。
仕事量に対し適正な人数を配置しているのかなど、疑問点も多い。
しかし、それと飲酒運転とは、別問題である。
公務員の飲酒運転については、酒酔い、酒気帯びに関わらず国、県、市町村で、懲戒免職とする統一規準ができつつある。
公務員を懲戒免職とするのは、民間なら即クビなのだから当然であるとされたが、それは一部の企業だけだろう。
マスコミ、メディアが、酒気帯びでも、懲戒免職が当然であるとし、自分たちの使命が「世直し」であると自負するなら、歌舞伎役者の中村獅童の酒気帯び運転の事件をもっと追及するべきではないのか。
 http://www.sankei.co.jp/enak/2006/sep/kiji/11etcShidou.html
 http://www.nikkansports.com/entertainment/p-et-tp0-20060713-59714.html
しゅうちゃんのゆんたく部屋 http://blogs.yahoo.co.jp/narfanchu/41910535.html
彼は、飛行機の中でシャンパンを2杯程度飲んだだけだと主張し、車を運転する直前での飲酒を否定した。しかし彼の呼気中から0.35ミリグラムのアルコールが検出された。0.15ミリグラム検出されれば、酒気帯びとされ、0.25以上あれば、重度の酒気帯びとされ、現在は逮捕となる。彼が酒酔い運転とならなかったのは、アルコールが検出され、30分「釈明」した後、連れられて行った署での事情聴取において、受け答えがしっかりしていると「判断」されただけに過ぎない。
彼の飲酒が、飛行機でのシャンパン2杯だけではなかったのは、実験で立証可能な、自明のことである。
しかし、マスメディアは、つまらない不倫疑惑問題にすり替え、芸能ネタにし、話しを誤魔化している。
弱いと見れば徹底的に叩く一方、強者には見て見ぬ振りをするというのでは、「世直し」を標榜する資格は無いだろう。