カウンセリング講座に通っています。
エリック・バーンによって提唱された、交流分析(TA;Transactional Analysis)は心理学のアプローチ人々がどのように互いにコミュニケーションを行うのかを理解するために有効なツールです。
交流分析は以下の4つから構成されます。
・自我状態の分析
・交流パターンの分析
・ゲームの分析
・脚本分析
今までは自我状態の分析を行い、自己変容を考えました。
次は交流パターン分析を行います。
交流分析における交流パターンの分析は、人と人のやりとりを P、A、Cを使って表します。
この交流パターンには起こりやす反応があります。
1、CP;批判的な親のような言動や態度で接すると、多くの場合、相手のAC;適応的な子を刺激します。
2、NP;養育的な親のような働きかけは、相手のFC;自由な子の反応を刺激しやすいです。
3、A;大人的な言動、態度は相手のA;大人の反応を誘いやすくします。
4、FC;自由な子の働きかけは、相手のFC;自由な子の反応を誘いやすくします。
このように交流パターンは、個人間のやり取りがどのように進行するかを示し、それを分析することで、対人関係の問題を解決する手がかりを得ることができます。
交流パターンは主に3つあります。
・相補的交流
・交差的交流
・裏面的交流
それぞれ、どのようなものか確認します。
・相補的交流(Complementary Transaction)
相補的交流は、交流のラインが互いに並行である時に発生します。これは送信者と受信者の自我状態が予想通りに対応し、コミュニケーションがスムーズに行われる状態を指します。
一方が親自我からの命令や指示を出し、もう一方が子自我で従順に対応する場合です。
上司(親自我)が部下(子自我)に「この報告書を明日までに完成させてください」と指示した時、部下が「わかりました、期限までに仕上げます」と子自我で対応する。
他にも、子自我で「今日休みたい」と言ったとき、それに子自我で「よし!休んでプール行こう」と反応すれば、C同士の並行の会話になり、相補的交流になります。
・交差的交流(Crossed Transaction)
交差的交流は、互いの自我状態が予想外のものに対応してしまい、コミュニケーションに誤解や摩擦が生じる場合です。このパターンはしばしばコミュニケーションの失敗や対立を引き起こします。
上司(親自我)が「この報告書を明日までに完成させてください」と指示した時、部下が大人自我で「なぜそんなに急がなければならないのですか」と疑問を呈する。
一方が親自我で「字が下手だな」と批判した時、もう一方が親自我で「それならお前が書いてみろよ」などというのも、交差的交流です。
こんな時は、返事をする際、子自我になって「そうなんだよね」とすると摩擦が減るかもしれません。
・裏面的交流(Ulterior Transaction)
裏面的交流は、表面上のメッセージとは異なる、隠れた心理的メッセージが含まれている場合に発生します。このタイプの交流は、通常、表向きのメッセージとは異なる2重のメッセージを含んでおり、しばしば混乱や誤解を招きます。
まあ、素敵な彼氏と表面上は、大人から言葉を発していますが、裏面は「あなたにはもったいない」と親自我から子自我へ伝えているかもしれません。
こんなことは枚挙にいとまがありません。
裏面的交流は、両者の真の感情や意図が見えにくく、時に誤解や摩擦の原因となる可能性があります。隠れたメッセージに気が付き、それを適切に対処することが必要かもしれませんが、裏面を持たない会話を心がけることも必要かと思います。