カウンセリング講座に通い、心的エネルギーという概念を知ったので、勉強します。

 

 

心的エネルギー

 

心的エネルギーの概念を最初に詳細に検討し、精神的エネルギーの動きを理論化したのは、ジークムント・フロイトです。

 

 

フロイトはこの心的エネルギーを主に「リビドー」として説明しましたが、彼の場合、リビドーは主に性的エネルギーとしての意味合いが強いものでした。フロイトの精神分析理論において、リビドーは個人の心理的活動を駆動する基本的なエネルギー源とされ、無意識や欲求や衝動、特に性的な欲求がその主な動力であるとされました。

 

 

フロイト以降、カール・グスタフ・ユングなど他の心理学者たちがこの概念をさらに拡張し、リピドーをもっと広い意味での心的エネルギー、すなわち生命エネルギー全般を含む概念として再解釈しました。ユングはこのエネルギーが個人の創造的な活動や精神的な成長、意識の拡大などにも関わってくると考え、フロイトの性的な枠組みを超えて、心的エネルギーを理解しました。

 

 

 

ユングの唱える心的エネルギー

 

 

 

カール・グスタフ・ユングは「心的エネルギー」をフロイトと同様に「リビドー」という用語で説明しましたが、フロイトの性的な意味合いのリビドーとは異なります。

 

ユングにとってのリビドーは、より広い意味での精神的エネルギーまたは生命力を指し、人の心理的プロセス全般に流れるエネルギーです。ユングはこのエネルギーを心のさまざまな部分間で流れるものと考え、個人の心理的成長、創造性、精神的なバランス、意識の拡張に不可欠なものとして位置付けました。

 

 

リビドーの説明

 

・エネルギーの変換

ユングはリビドーを心理的なエネルギーの形態として理解し、このエネルギーが個人の潜在意識と顕在意識の間で変換されると考えました。彼は、このエネルギーが異なる心的内容や活動へと自由に流れることが人間の心理的な発展にとって重要であると強調しました。

 

・シンボリズムと夢

ユングはまた、リビドーが夢やシンボルを通じて表現されると考えました。夢は抑圧された願望や未解決の感情など、意識されていない心的内容を反映する方法であり、リビドーの流れを示唆する手がかりを提供すると彼は述べています。

 

・個人の成長と自己実現

リビドーは、自我の成長や自己実現を推進する力として重要です。ユングにとって、このエネルギーを適切に利用することが、個人が自己の可能性を最大限に発揮する上でのかぎとなります。

 

 

ユングにおける「心的エネルギー」の概念は、彼の理論の根底に流れるものであり、心理的な調和と発展を理解するための中心的な要素です。彼は人間の心理がただ反応的ではなく、創造的で自己調整的な力を持つことを認識しており、リビドーはそのプロセスを活性化する基本的なエネルギーとして機能します。

 

 

 

心的エネルギーの概念を最初に唱えたのはフロイトでしたが、心の反応としてエネルギーが意識、無意識とを行ったり来たりと、「物理学的なエネルギー」のような保存したり、移動したりという概念に発展させたのはユングでした。

 

この心的エネルギーという概念はとても興味深く、感情の反応をエネルギーと捉えると、抑圧された場合はエネルギーとしてはどうなるのか、怒りのエネルギーは内側に溜めたままでいいのかと考えてしまいます。

 

今後ももっと学んでいこうと思います。