バス運転士目線での車内でしてほしくない5つのこと | ベース弾いたり自転車乗ったりするバス運転士「ゆう」のブログ「無題」
どうもこんにちは。


新米バス運転士のゆうです。



バス運転士が常に時間に追われているという事は前回の記事で解説させて頂きました。

今回は、スムーズな運行を行うために、してほしくない事を完全なバス運転士目線で書いていこうと思います。



最初に断っておきますが、そんなの運転士の都合だ!という事もあると思いますがあくまで運転士目線ですので悪しからず。



車内でのしてほしくない事ワースト5



第五位


「バスが完全に停車する前に出口へ歩いてくる」



…皆さん、走行中は割と手すりやつり革をお掴まりになって下さるのですが、自分の降車するバス停が近付いてくると走行中でも出口まで歩いてこられます。

これはとても危険です。なぜなら、完全に停車するその瞬間に、大きな反動がくるからです。特に年配の方は、周りの方に迷惑が掛からぬように早めに席を立つ傾向があります。しかし、運転士にとってはいつもより慎重に停車しなければならず、逆に遅くなります。
それに、走行中なにがあるか分かりません。急ブレーキを踏むことも考えられますので、必ず、バスが完全に停車してから席を立つ様お願いします。
ゆっくりと時間をかけて降車して頂いても運転士は迷惑だなんて思いません。車内事故になるほうが何倍も怖いです。




第四位



「イヤホンをしながらスマホをいじっている」




…そんなのほっといてくれと思われるかもしれませんが、運転士はマイクを使って色々な案内をしています。
注意喚起や行き先、バス停、料金の案内やお願い等々、イヤホンをしているということは、それらの情報を一切遮断して、かつ意識と目線はスマホに集中しているということになります。これは危険ですね。
その上、散々アナウンスしていることを尋ねられるとガッカリしてしまいます。
それに、届いていないだろうと思いながら言う「ありがとうございました」は悲しいものです。
イヤホンは片耳外すか周りの音が聞こえるくらいの音量でお願いします。





第三位


「乗車時、座席をどこに座ろうか選んでなかなか席についてもらえない」




…毎日ご利用して頂いているお客様、お気に入りの席があるのはわかります。ですが、席に着いて頂けないと発車出来ません。発進時の衝撃はとても大きいのです。
もちろん、お待ちしますが、あまりにも席を選んでいらっしゃると、しびれをきらして発進してしまう運転士もいるかもしれません。
取り敢えず、空いている座席に着いて頂いたのち、信号待ちなど停車中にご移動お願いします。





第二位



「幼いお子様を独りで座らせている・遊ばせている」




…バスは安全な乗り物だと信じて疑わないお母様がたまにいらっしゃいます。その期待を裏切らないよう運転士は安全運転・防衛運転に努めておりますが、電車とは違い、自家用車も自転車も歩行者も利用している「道路」を走行しているという特性上、どうしても急ブレーキや急ハンドルが避けられない時があります。
怪我をしてからでは遅いです。しっかりと我が子を守ってあげてください。
…しかしながら、運転席の隣りや真後ろでお利口さんに座っているぼくちゃんおじょうちゃんの熱い視線を感じると、運転士は背筋をのばして一層の安全運転に力が入るのは秘密です。





第一位



「降車するときに両替をする」





…これは、安全性の問題ではなくて、定時運行する上での一番のタイムロスです。
大勢多数の方は、降車するときまでに運賃を手に握り締めていて下さるのですが、一部、前に出てきてから財布を鞄から出して、小銭がないか確認して、それから両替を行い、それを一旦財布にしまい、そして運賃をお支払い頂くお客様がいらっしゃいます。
どうか、予め、バスの停車中に両替をお済ませ頂きますよう御願い致します。
車内の他のお客様をお待たせするだけではなく、その先のバス停でお待ちのお客様をもお待たせする事にもなります。

もちろん、車内が混雑していて両替機まで行くのが困難な状況の時は降車時の両替で構いませんので、可能な限りで、予めのバス停車中の両替を宜しくお願いします。







…好き勝手に書いてきましたが、自分も、バス運転士になる前は、走行中の移動や降車時の両替など、なにも考えずにやっていました。
きっとみなさんもバスがこんなにも時間に追われていて、そして事故の危険と隣り合わせだということをご存知ではないと思います。
ですので、この記事を読んで少しでもバスへの理解が深まれば幸いです。