3月17日になんば白鯨で行われたサイコ・フォールズのレポートをお届けいたします!
この日は春の暖かさもあってか、たくさんのお客様に足を運んでいただきました。
初めて見に来られた方もいらっしゃり、誠にありがたい限り!
毎回のように来てくださる方など、ファンの方々に支えられて続いているサイコ・フォールズです。
今回は新聞社の方が取材にいらっしゃっていました。どんな記事になるのか、とてもの楽しみです♪
今年に入り出張サイコ・フォールズを数度に渡って行うなど、これまでにない展開を見せ始めています。
それではレポートに入ります!
カウンセラー芸人の鮎川ヒロアキが毎回、様々なものについて語る鮎は思う。
今回取り上げたのは堂本剛さんです!
歌やお笑い、アートなど幅広い分野で活躍する彼。しかし鮎川はテレビに映る剛さんを見ていると、妙なざわつきを覚えるそうです。
その原因を探っていこうという試み。
桜子が「彼のこと嫌いなの?」と尋ねると
「明確に嫌いというわけではない。でも何か気にかかる」と鮎川。
鮎川が剛さんに対して執着しているのは確かなようでした。
その証拠に「もはやファンやないか!」とつっこまれてもおかしくないくらい、彼に関する知識を持っていることが明らかに。
一方の桜子は、剛さんのことを知っているものの、今までそれほど気にかけたことがないというのが正直なところでした。
桜子の「あなたは剛さんに対してどうしたいの?」という問いに「現場で一緒に働きたい!」と答える鮎川。
鮎川の指す現場とは、ガテン系のお兄さんたちがいる体力がないと生き抜いていけない世界。「そこへ堂本剛を放り込んで、一緒に働いて成長してもらいたい」と謎の願望を吐露。
すでに芸能界で成功している人に対して、余計なお節介という見方もあるでしょう。
鮎川の発言から見て取れるのは、「このまま彼を放っておけない」という感情。
剛さんを見ていると「脆弱だった過去の自分と重なる」というところもあるようです。
カウンセラー芸人、鮎川の分析によると彼を理解するためにはピーターパン症候群という考えが参考になるのではないかということでした。
※ちなみに『ピーターパン症候群』はアメリカの心理学者ダン・カイリーが出版した『ピーターパン症候群』の中で提唱された概念。心理学や精神医学の正式な用語ではなく、アメリカ精神医学会で出版されている「精神疾患診断統計マニュアル」には記載されておりません。
誰かに甘えたいと思いや自己愛が強く、いつまでも大人になろうとしない未成熟な人が該当。
芸能人は、ピーターパン的な部分を持っていることが魅力につながるというケースも少なくありません。
剛さんのファンも彼の不安定さを心配しつつ放っておけない人が多いとよく指摘されています。
ダン・カイリーの理論に則るなら、そういった女性はウェンディ・ジレンマを抱えやすいといえるでしょう。
・献身的に尽くして相手を甘やかす
・何か悪いことが起こると自分が原因であると考える
・恋人との関係がいつの間にか母と息子のようになる
などの傾向を持ち自分に自信がない人は、ウェンディ・ジレンマに陥りやすいといえます。
ウェンディではなく自立した女性であるティンカーベルになることが、ピーターパンの成長を促すことにつながります。
心地よい母性に包まれている状態では、男の子は成熟した男性になることは困難。あえて突き放し「私と対等になりたかったら大人になりなさい」と言ってあげるのもひとつの愛の形です。
「いずれは公開カウンセリングルーム(※サイコ・フォールズのスピンオフ企画)のゲストに堂本剛氏を呼んでみたい」という発言まで飛び出した今回の鮎は思う。
いつになく感情的に語る鮎川の姿が新鮮でした。
後半はテーマトークのお時間。今回は測です。
鮎川がいつの間にか習慣的に意識づけしていることがあります。それは「相手の体力の残量がどれくらいあるのか?」を考えること。
ピンと来ない方も中には、いらっしゃるかもしれませんので実例を挙げましょう。
以前、あるテレビ番組に桜子と鮎川が出演したことがありました。一日目に打ち合わせなどがあり、二日目が収録の本番。
初日の帰り際に共演した芸人さんから「このあとネットラジオに出るのですが、良かったら一緒にどうですか?」とお誘いを受けた桜子。
せっかくなので出ようかと悩んでいる桜子に対して「姉さん、出演はやめといた方がいいですよ」と進言した鮎川。
ネトラジ出演を断り帰宅した桜子は、あとから「出演をお断りしたことで、体力を翌日に残せて良かった」と痛切に思ったのだとか。
これまでにたくさんの人達をカウンセラーをしてきた鮎川には、ドラゴンボールに出てくるスカウターのようなものが備わっているのかもしれません。
精神疾患を患っていると、自分では大丈夫だと思っていても、いつの間にか体力が尽きてしまい動けなくなることもよくあります。
桜子もだんだんと自分の体力について自覚的になってきています。
これまでであれば体力を考えずに、スケジュールを詰め詰めにしていた時期がありました。
しかし今は、自分が鬱期であることを念頭に置いて考えられるようになっています。
例えばイベントに出たあとは、用事を入れないなど、段々と調整をできるようになってきました。
サイコ・フォールズに休まず来られているのも、その成果といえるかもしれません。
己の認知行動を客観的に捉えてコントロールすることを心理学用語でメタ認知と呼びます。
桜子のメタ認知能力が数年前に比べて向上しているということなのでしょう。
終盤、桜子があるカミングアウトをしました。
今、ネタをする寄席などに継続して出演できない状態が続いている桜子。時たま「サイコ・フォールズへ毎回出演していなければ、寄席にもっと出られているのでは?」という思いに捉われることがあるのです。
かなり勇気のいる告白だったこともあり、お客様も真剣に耳を傾けておられました。
鮎川の答えは「今、出来ていることを評価した方がいいのでは?」というもの。
サイコ・フォールズに出ていなかったとしても、コンスタントに寄席へ出てネタをできていることは確約されていません。想像するしかできないことなので、答えが出せないのです。
減点方式ではなく加点方式で考えた方が自己肯定感を高めることにつながると、鮎川は伝えたかったのでしょう。
砕けた話に始まり、最後は真剣な告白も飛び出した今回のサイコ・フォールズでした。
次回はなんば白鯨で4月14日(土)の19時から行われます。
また4月20日の夜に十三シアターセブンで『鮎川ヒロアキの公開カウンセリングルーム』が行われます。ゲストは、漫才師どんぐり兄弟のお二人。
こちらもどのような内容になるのか今から楽しみです♪
詳細は下記のシアターセブンのHPをご確認くださいませ!
http://www.theater-seven.com/2018/ev_180420.html
これだけ回数を重ねても、まだまだ新たなテーマが見つかるのがサイコ・フォールズの興味深いところです。
4月はもっと気温が上がって今よりも過ごしやすくなっていることでしょう。
第55回のサイコ・フォールズもよろしくお願いいたします!!
写真・文 高田豪