1/28(日)に寝屋川で行われた『ねや川新春 ハートフェスタ~うつと笑いのカウンセリング~』の模様をお届けいたします!

出張サイコ・フォールズは今月二回目。

 

おかげさまでサイコ・フォールズの定期ライブ以外にも、このようにお呼びいただく形が増えてきました。

 

まずは石野桜子と鮎川ヒロアキのサイコ漫才からスタート!

 

 

ふたりの漫才は特別の場でしか披露されないため、なかなか貴重!!

 

あっという間に会場が暖かい雰囲気で包まれました。

 

いつものサイコ・フォールズは漢字一文字をテーマに色々なことを掘り下げます。

今回は

という漢字。

 

精神疾患者と家族や周囲の人との接し方を中心に語りました。

桜子は出張サイコ・フォールズを含めると、これまで55回の当イベントに全て来ています。

 

躁鬱病は波がありますので、調子を崩して来れないことがあっても不思議ではありません。

 

なぜ休まずに来られているのか?

 

それは演者、スタッフの間で「悪化した場合は休んでもいい」という共通認識があるからです。

 

鮎川にそのスタンスを理解してもらうことで、心の負担が軽くなり足を運びやすい状況作りが作れています。

 

精神疾患になりやすい人は、生真面目で自分を追い込んでしまいがちな人が少なくありません。

 

「何があっても絶対に逃げてはいけない」と思うことが大きな負担につながってしまうのです。

 

「場合によっては逃げても許される」と、どこかで思えているだけで事態が好転することもあると桜子自身が証明しています。

 

 

 

鮎川はこれまで多くの精神疾患の人の話に耳を傾けてきました。

 

彼の妻も心の病を抱えています。

 

精神疾患の人と接する機会の高い人が知っておいた方が良い言葉としてEEがあります。

感情表出の略称なのですが、精神疾患者と暮らす家族が、敵意を見せたり、批判的な言動をしばしば繰り返したり、共依存的な状態になって巻き込まれてしまうと経過がとても悪くなってしまいます。

 

統合失調症やうつなどが寛解したとしても、高い感情表出を日常的に受けると再発率が高まると言われています。

 

まだカウンセラー芸人になる前の鮎川も、EEが高くなりそれによって相手を追い詰めてしまった過去がありました。

たくさんの経験を積み重ねて鮎川は行き着いたスタンス。それは

 

期待しないで見放さない

 

というものでした。

 

要求したり期待をする癖がついてしまうと、相手が思い通りに動いてくれないことでEEが高まります。

 

最初から過度な期待をせずにいれば、EEがそこまで高くはならず、感情のコントロールがしやすくなります。

 

もうひとつ鮎川が力強く語ったこと。

それは腹をくくるということでした。

 

こちらはあくまでこれは鮎川が個人的に行き着いたスタンスであり、強要するようなものでは決してありません。

 

彼も色々と煩悶してきた時期が長かったのですが、精神疾患の妻と共に生きると腹をくくることで心が自由になったと言います。

 

心の病のほとんどは一進一退。すぐに良くなるものではありません。長い年月を経て寛解を目指します。

 

だからこそ腹を固めることで、自分の生き方を肯定的に捉え、前向きに生きることができるようになったと鮎川は話しました。

 

今回は質問コーナーを設けさせていただきました。

 

 

ありがたいことにお客様から次々と挙手が!!

ふたりが笑いを交えつつ、自分の言葉で伝えることによって会場は一体となっていきました。

 

この日は総勢150名近くのお客様がいらっしゃったとのこと。

 

イベント終了後に出口でお見送りをする桜子と鮎川に

「とても良かった!」

「またやって欲しい!!」

と興奮気味に語っておられる姿が印象的でした。

 

終演後は舞台でパシャリ♪

ふたりの表情から充実感が伝わってきますね!

 

このような機会を設けてくださった寝屋川市障害福祉課さんと自立支援協議会のみなさま、会場に来てくださったお客様、スタッフのみなさまに改めまして感謝を申し上げます!!

 

                                       写真・文 高田豪(構成作家)