私のマンションの隣の部屋。

どうやら若い男子が住んでおるらしく、
結構頻繁にエログレッシブな彼女がアダルティックなアニメ声でオレンロンしてるんです。

そう、あの強烈過ぎる叫び声に、
どんなオセアニアしているかと思っていたら、ブートキャンプだった!あの!


さて、米が無くなったんですよ。
近所のスーパー閉店時間ギリギリだったんです。
こりゃいかん。急いで買いに行かなきゃ!と、
玄関の扉開けてビックリですよ。

エレベーターの前に、お世辞にも若々しいとは言えない、
アニメ声でオレンロンな、
アダルトビデオでも聞いた事が無いようなセリフを次々繰り出すエログレッシブな、
そんなイメージとは三百六十度を更に回って百八十度逆のイメージの女子がドアを空けたエレベーターの前で勃って…いや、立ってたんです。

それどころか、目が合った瞬間に、
まるで近所のガキが万引きを発見されて脱兎の如く逃げるくらいのスピードで部屋に逃げていきました。


いやいや。
そりゃ毎晩に近いくらい、エロティックなドリームキャスト聞かせられたら、
こっちも男子ですよ。軽く顔くらい拝んで見たかったですよ。
下手したら、今晩の妄想にアナタ、登場してたかも知れないですよ。
『てへっ!部屋間違えちゃったワタシを抱いてエロベーターで抱いて!』みたいな。
それに、あんたたちがオレンロン始めた時に限って、エレキギターで『コンニチワ赤ちゃん』弾いてやった事も有りますよ。
アナタの声に負けじと、こちらもアダルティックヴィデオを大音量で再生しながらオッフオッフと壁にむかって叫んだ事もありますよ。

でも、そんな、
俺と目が合った瞬間に、腐った汚物をオブラートに包んだ様な、
生暖かい視線を投げ掛けられる辱めを受ける様な、そんな悪い事を俺はアナタにしましたか?


正直、ショックです。
今すぐ家に帰って、アダルティックルネッサンスを文明開化したい!
エログロデモクラシーを!頭を叩きたい!

しかし俺には米が無い。
余分な時間は無いんです。
しかも少しがっかりしてるんです。
お前ごときのオレンロンに、俺様は毎夜毎朝悩まされていたのか!!
朝4時に始まるオレンロンにドキがムネムネしてたのか!
その手には乗りません。
米が無いんです。買いに行かなきゃ。


さて、魅惑の誘惑を振り切ってスーパーに来たんですが、
いつも買っている十キロ二千円のどうでもいい米が無い。
見渡すと、他は高いし少ないし。
どこの王侯貴族が食う米だ!コレは!みたいな感じで米を買わずに感コーヒー買ってコレ打ってます。

すっげーなんか…負けた気がする。
なんかすっげー飲みたい気分になってる。
涙の味の酒を飲みたい気分。


負けました俺。とてつもない何かに。