PSYCHO村上の怪奇骨董音楽箱

 

8月からボン・ジョヴィのガチャガチャが、ゲーム・コーナーや大型CDショップに設置されている。「ピンズカプセル」と表記されたこのガチャガチャ。中身は、アルバム・ジャケットが印刷されたピンバッチである。

これまでもビートルズ、ローリング・ストーンズ、クイーン、キッスなどが、同系統のガチャガチャになっている。今回は、そのボン・ジョヴィ版だ。

 

ガチャガチャ、ガシャポン等々、世代や地域によって呼び方が少々違うと思うが、要するにお金を入れて、箱のレバーを回すとカプセルが1個出てくるゲームのようなもの。

 

中身は空けるまで何が入っているか判らないという商品である。私も子どもの頃、ゴジラのガチャガチャを熱心に回していた。

 

当時は1回100円が基本だったが、はっきり言って中身はチープな代物だった。が、以降は1回500円でフィギュアさながらの精巧なゴジラが出てくるなど、そのクオリティが上がっている。音楽関係で言うなら、有名メーカーのギターを精密に再現したガチャガチャがある。

 

さて、ボン・ジョヴィのガチャガチャは1回400円。箱には最新アルバム「フォーエヴァー」(2024年)のジャケットを施したデザインがデデ~ン!とある。中でも私が狙っているのは、デビュー作「夜明けのランナウェイ」(1984年)のジャケットのピンバッチ。

 

もちろん「夜明けのランナウェイ」はアルバムの内容も素晴らしいが、ジャケットに登場するジョン・ボン・ジョヴィ(Vo)の田舎者っぽい・・・いや失礼、初々しい姿に何とも言えぬ良さがあるのだ。

 

社会人になった今、やろうと思えば大金をつぎ込んで箱の中身を出し切る事も可能であるが、それをやるとガチャガチャの面白みが無くなってしまう(尚、全部出し切ったとしても、お目当ての商品が入っている保証はない)。

 

今回は小学生頃の気分に戻って、資金400円で1回だけ回す事にした。場所は渋谷。400円入れて回す。出たのは「夜明けのランナウェイ」か?

いや「キープ・ザ・フェイス」(1992年)だった!こちらの望み通りにコトが進まないのがガチャガチャなのだ。ここで沼にハマると更にお金をつぎ込むことになるが、私は1回だけと決めていたので終了。

 

因みに、私の後、お札を大量の小銭に両替した女性がやって来て、ボン・ジョヴィのガチャガチャを回しまくっていた。

 

それから数週間。池袋を歩いていると、また発見したのだ。ボン・ジョヴィのガチャガチャ。よし、これを最後と決めて資金400円でもう1回挑戦しよう。←この時点で沼にハマっているとも言えるが。

 

「夜明けのランナウェイ」が出るように念力を送りながら回す。出たのは・・・。

「7800°ファーレンハイト」(1985年)だ。これで私の「夜明けのランナウェイ」の夢は散ったのであった・・・。

 

昔はガチャガチャと言えば、子ども向けのイメージがあったが、現在では大人も楽しめる内容の商品が多い。いや、大人をターゲットにした商品が大半と言うべきか。しかもクオリティが高い。

 

今回のピンズカプセル・シリーズのキッスとボン・ジョヴィで、私はウン十年ぶりにガチャガチャを回した。今後も面白い企画があったら、破産しない程度に楽しみたい。