記憶は加齢で衰える。知識は加齢で増す。 | しんりの手 :psych NOTe

記憶は加齢で衰える。知識は加齢で増す。


Liu Park 2003 memories decline


人間の記憶は年を取るとともに衰えると言われている。しかし、記憶にはいくつかの種類があり、衰え方はまちまちだ。上の図は5つの記憶(と認知能力)の年齢による変化を示したもの。一つだけ上昇しているのもあるんだな(言語の知識)。


作動記憶(working memory)、短期記憶(short-term memory)、長期記憶(long-term memory)、情報の処理速度(speed of processing)、言語知識(verbal knowledge)の5つの認知能力の年齢による変化を調べた。ほとんどの認知能力は加齢により能力が下がる。


20代と80代で比べると、標準偏差の値にして+1からマイナス1くらいにほぼ直線を描いて下がっている。標準偏差で2ポイントも落ちるのか。


標準偏差は1ポイントの差でも大きい。例えば情報の処理速度は20代から50代にかけて1標準偏差くらい低下している。これは20代の上位50%に位置する人の能力と50代の上位16%に位置する人の能力が同等だということだ。哀れなほど落ちちゃうんだな、年齢で。

言語知識が加齢で上昇するのだけが救いだな。しかしこれも情報の処理速度に左右されるのだから、話す速度も聞く速度も衰えるんだよね。今日からお年寄りにはもう少し優しく、時間が掛かるのを理解して接してみようかな。


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図の引用元

Liu, L. L. & Park D. C. (2003). Technology and the promise of independent living for adults: a cognitive perspective. In Neil Charness, K. Warner Schaie (Eds.) Impact of Technology on Successful Aging (Springer Series on the Societal Impact on Aging) . 262-289.


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