犬は飼い主に似る 1
犬は飼い主に似る、とは俗によく聞くけれどそれを実際に実験しちゃった心理学者。こんな研究がなんの役に立つの?とかは聞かずに研究を見てみよう。この研究者(Roy & Christenfeld, 2004)は血統書付きの犬は飼い主に似ている、という結果を導き出した。この研究者は2つの仮説を立てた。仮説A:飼っている内にだんだんと似ていくのなら、長年一緒にいる方がより飼い主に似る説。そこで飼い主の写真と2匹の犬の写真を見てどっちの犬が飼い主の犬かを第三者に当てさせた。その結果、長年一緒にいても、飼い出したばかりでも差が無いことから、この仮説はちがうらしい。つまり飼っている内にだんだんと似ていくのではない。
仮説B:飼い主は自分に似た犬を飼うので、結果的に犬は飼い主に似る説。この研究者の推測では、血統がはっきりした犬の方が、将来の外見を予想しやすい、つまり自分により似た犬を飼える。逆に雑種はどう成長するのかわかりにくいので、血統犬は飼い主に似て、雑種は飼い主に似ない、と仮説を立てた。(べつに血統書は付いてなくてもよいんだけど、他の日本語が思い浮かばない。)
その結果、血統犬の方は顕著に飼い主が予想されたという。反対に雑種だと予想はされなかった。それぞれの組み合わせに対して28人が予想した。3枚の写真を見る。2匹の犬と飼い主の写真。そこから実際にその飼い主に飼われている犬を選ぶので、2択問題だ。なのでランダムに選べば50%の確立で当たるので、14人が正解するはずだ。しかしこれを25匹の血統犬に行ったところ、16の血統犬は当たりの方が多かった。9匹の血統犬は外れの方が多かった。なので、審査員が血統犬と飼い主を結び付けた確立は顕著に高かった。血統犬は飼い主に似ていた、とこの研究者は結論付けた。
こんな世俗な研究を実行しちゃうところがアメリカっぽくてイカすな。そして仮説Bは突っ込みどころはあるけれどなかなか面白い視点だと思う。この前提として、雑種の犬は大人になった時の外見が予想しにくい、と言う事になっているけれど、そうなのか?うちで飼ってた犬は2匹とも生後1年以上経ってから来たんで僕は犬の成長の変化はよく知らないけど。あと僕はこの研究結果を信じない。研究方法に疑問があるんで、時間がある時に紹介するよ。
ところでこの研究者は過去のこんな文献を紹介している。25年よりそった夫婦(人間)は顔が似ていたという研究が以前あった、と。ふーん、この論文は読んでみよう。
Michael M. Roy and Nicholas J.S. Christenfeld (University of California, San Diego この学校に付いては来月記事を書く予定)
Do dogs resemble their owners? Psychological Science, Vol 15(5). p361-363. 2004.
(PDF)http://www.psychologicalscience.org/pdf/ps/Roy.pdf(PDF)
キーワード: 心理 心理学 性格 ペット 魅力 結婚 統計 UCSD 表情 カリフォルニア大学サン・ディエゴ校