八極拳のエネルギー源
劇団 「前回の記事では、
〈日本における八極拳の第一人者と言われていた松田隆智氏〉
について、彼が原作を書いたマンガ『拳児』や実演動画を紹介したんですね。」
CS 「ハイ、そうです。」
「興味深いのは、あれから気功指導中にブログ記事の話をしたところ
中国人の八極拳の動画を見て、
気海(下腹部)に温感が発生した。
督脈(背骨上の皮膚を流れる気脈)に気が流れ熱くなった。
下半身に圧力が通り力が入る感覚があった。
という受講者の方が数人いたことです。」
「特に最初に紹介した動画で感じる方が多かったですね。」
劇団 「八極拳の動画についてCSさんは、
波動的にいえば、中国人2人の波動にシンクロすると身体の中心に
硬質のエネルギーの太い柱が通っていて、そこから拳を突き出す度に
一気にパワーが放射される感覚が来ます。
中国人拳法家の動きは激しいですが、エネルギーの柱を中心に
重心がどっしりしていて非常に安定感があります。
と書いていましたね。」
CS 「わたしの場合は中脈(身体の中心を上下に走る気脈)に気の柱として
感じたのですが、↓

受講者の方々は気海(下腹部)から督脈までのいわゆる
小周天ルート(任督脈)に温感や圧力を感じていました。」
↓
劇団 「その違いはどこから来るのでしょうか?」
CS 「それは受講者の方達は身体の正中線上を通る小周天ルート(任督脈)に
気を流すトレーニングを延々と続けているので、その部位に感覚的反応が
出やすくなっているわけです。」
劇団 「うーん・・・。」
CS 「生まれた時の身体にはたくさんの気脈が水道管の細いパイプ
のようにたくさん走っていて、その中を水が流れるように
気(エネルギー)が満ちています。」
「それが成長が進んで筋骨が発達するにつれて水道管に
水(エネルギー)が流れなくなりパイプが詰まってくるわけです。」
劇団 「どうしてですか?」
CS 「人間が一生を通じて気の流れが最も盛んになるのは胎児期です。」
「というのは、胎児は直接食事を摂る事が出来ず、臍の緒を通じて
母体から栄養分を吸収するしかない。」
「そのため純粋な生命エネルギーの必要性が高まるわけです。」
劇団 「純粋な生命エネルギーが気なんですか?」
CS 「単に気と言うよりは(先天の気)と呼ぶのが正しいです。」
「↓は仙道研究家 高藤総一郎氏の「仙人不老不死学」からの抜粋です。」
天の気(空気)、地の気(水・食物)の二気により補給を受けるものは、
後天の気である。
この二気の補給を受けるため、口や鼻を使って呼吸をしたり、食物や
水をとり入れたりする。
肺をはじめ胃腸。肝臓などの内臓器官が働き、それによって体内に気が
とり入れられるわけだ。
さらにこの気は、経絡に送り込まれ全身に行きわたり、生命活動を維持
する。この中の一部が、精として性殖作用に回されるのである。
次に「先天の気」です。
先天の気とは、同じ気であっても、決して精に変わらないものをいう。
例としては、性殖機能が出てくる前の子供の気が、これに当たる。
もっと厳密にいうと、物質化した天気(空気)・地気(水・食物)の
補給を受けない状態のものを本当の先天の気という。
これには、物質的生命活動を超越した気の状態も含まれる。
劇団 「なるほど。」
「飲食物なしでも存在するエネルギーが先天の気なので、
胎児の時に最も強くなるんですね。」
CS 「この先天の気の性質から、わたしは断食の効果には
先天の気の働きが関わっていると推察しました。」
↓
(以下は当ブログの過去記事からの抜粋です。)
「先天の気」については指導時に受講者の方に説明するときは、
よく食事療法を例にします。
普通、病気になった人が入院した場合はその人の年齢・性別・体重・
既往歴などの問診、各種検査を行った上で、その人に合った適正カロリー
内の食事メニューを組んで必要栄養素を確保します。
これは仙道の立場から見れば、
「後天の気」
→空気・水・食べ物を体内に取り入れた結果として発生するエネルギー
を得るためのものです。
しかし、世の中には真逆の食事療法があります。
それは「断食」です。
断食では、通常必要とされる栄養素を摂取しないことで
病気を治療しようとします。
日本では断食と言うと、宗教的な怪しげなイメージを持つ方もいますが、
海外では公的な医療機関が長期間にわたって膨大なデータを蓄積した上で
絶食療法として行われています。
以下はBSで過去に放送されたドキュメンタリーの動画です。
興味のある方はご覧ください。
『絶食療法の科学』(←をクリックすると動画ページに移動します。)
~『絶食』で体にストレスが加わることで人間本来の抵抗力や
治癒力が高まる
上記の動画では、断食の科学的な根拠が説明されていますが、
わたしが波動的な側面から見ますと「先天の気」が関わっています。
要するに、普段われわれが必要な栄養素を摂っていると、
後天の気~空気・水・食べ物を体内に取り入れた結果として
発生するエネルギー
を中心に人体は維持されている。
しかし、断食により食べ物を絶ち「後天の気」が取り込まれなくなると、
普段は眠っている予備エネルギーである
先天の気~空気・水・食べ物を補給を受けなくても存在するエネルギー
が目覚めて働き出します。
そして、高藤氏が述べているように、
(先天の気)には、物質的生命活動を超越した気の状態も含まれる。
わけです。
この「物質的生命活動を超越した気」の働きこそが、一般の医学による治療
では治らない難病が断食で治癒する要因の1つだと思います。
また、各種神秘行において断食が行われる理由でもあるわけです。
わたしも過去の記事で何度か触れていますが先天の気の覚醒が無ければ、
いくら瞑想や呼吸法を行っても真の意味での神秘行にはならないわけです。
例えば、
・イエス・キリストが荒野で行った40日間の断食。
・マホメットが長期間の断食の後、天使ガブリエルから啓示をうけ
コーランをさずかった。
・真言宗の開祖・空海は不眠不休の100日水断食と共に虚空蔵菩薩の真言を
100万遍唱える虚空蔵求聞持行修行を生涯に7回行った。
というように、
「歴史に名を残すような宗教家達は、断食を利用して先天の気を
覚醒させた。」
というのが私(CS)の見解です。
劇団 「断食と先天の気の関係は興味深いですね。」
CS 「話を戻しますと、胎児は飲食物なしで身体を発達させなければ
ならないため、先天の気を効率よく全身に補給する必要が
あるわけです。」
劇団 「それが先ほどCSさんが話していた事の意味だったんですね。」
↓
生まれた時の人の身体にはたくさんの気脈が水道管の細いパイプ
のようにたくさん走っていて、その中をパイプの中を水が流れる
ように気(エネルギー)が満ちているわけです。
人の気の流れが最も盛んなのは胎児の時です。
そして、成長が進んで筋骨が発達するにつれて水道管に水が流れなくなり
パイプ(気脈)が詰まってくるわけです。
CS「成長して飲食物を摂り後天の気(肉体的パワー)を発生させられる
ようになると先天の気が無くても肉体を維持できるようになり、
気脈にエネルギーを流す必要は無くなります。」
「また、成長の過程で言葉を覚え、教育によって一般的価値観や社会常識を
刷り込まれていく内に、生来備えていたはずの波動感覚はどんどん退化
していくわけです。」
「また、射精や生理などの生殖機能が始まると性行為で性が漏れ出して
エネルギーも低下していきます。」
劇団 「確かに子供を育てた経験のある人に聞くと、赤ん坊って離れた場所にいる
母親の変化に敏感に反応するって言いますから、誰でも生まれた時は
波動感覚や第六感を持っているんでしょうね。」
CS 「そうして教育や周囲の人々からの刷り込みによって、社会に適応するための
人格が発達していくと、生来持って生まれた本質との乖離が始まります。」
「身体と心がバラバラな人間になっていくんですね。」
「それが過度な状態になると鬱病やさまざまな心身症を引き起こす。」
「そういった多くの犠牲を必要条件として発達していくのが文明社会というものの
本来的性質なんでしょうね。」
劇団 「CSさんがよく言う、
神秘行の本質は人格と本質の一体化にある。
というのはそういう意味なんですね。」
CS 「もちろん、わたしはあくまで気功指導をしているだけですから、
気功で心の病に苦しんでいる人を救おうとか、現代の文明社会を
改革しようなんて事は一切考えていません。」
「ただ、仙道の本質は胎児に戻ることで、一般的な仙道では行が
進むにつれてと性器の収縮が始まり生殖機能が失われ、
先天の気が目覚めて全身の気脈を巡り、胎児のように 呼吸も
止まります(胎息)。」
「これが意識面については、後天的的に刷り込まれた社会的人格(人格)と
本来生まれ持った性質(本質)が一体化する方向に行くわけです。」
劇団 「というと、CSさんが指導している周天法やクンダリニー覚醒もある意味、
胎児に近づくための行為なんですね。」
CS 「ただ、ブログタイトルに『丹道周天法』とつけているように、
丹道を開いて一定のレベルのクンダリニー覚醒まで導きますが、
その後は本人の意志と性質次第ですね。」
「『生殖機能が無くなってもいいから仙道を究めたい!』という人は
頑張って仙人になればいいのでしょうし、
『いえ、それは絶対嫌です。』という人は違う方向に行けばいいわけで
自己責任で好きにやればいいんですよ。」
劇団 「CSさんはどうなんですか?」
CS 「わたしはシャーマンですから、常に術能力を高めるための節制と訓練を
続けながら、降りてきた情報(計画)を社会の価値観やモラルに縛られる
こと無く徹底的にやり抜くだけです。」
「気功指導も情報に従って行っているわけですし。」
劇団 「性器の収縮は無いんですね。」
CS 「今のところ、性器の収縮に関する情報は降りてきていなくて
内心ホッとしています。」
劇団 「それはよかったですね(笑)」
CS 「そういうわけで、わたしの受講者の方が八極拳の動画を観て丹田から
督脈までのルートに感覚を得たのは、成長してから塞がった状態の
気脈の中で、特に小周天ルートのみを集中して開いていたためなんです。」
「例えるなら、アパートの水道管の元栓を一気に開いて水を流した時に、
普段使っている部屋の水道管はすぐに水が流れますが、
20年くらい空き部屋で使っていない水道管は中が錆びていたり
詰まり気味で蛇口からなかなか水が出ないのに似ています。」
劇団 「そのため八極拳の拳法家の気のパワーに督脈ルートが反応して
熱くなったんですね。」
CS 「わたしの場合は小周天ルート以外にも丹道(背骨内部)や中脈など
あらゆるルートを開いていますから、拳法家が身体の中心に通した
気の柱に中脈が反応したわけです。」
「また、八極拳の動画に関して↓のようなコメントがありました。」
私は気功も武術もしたことがないのですが、今回の中国人拳法家お二人の
映像を見ていたら、お腹のあたりが温かくなって体の中から元気が出るような
不思議な体験をしました。
「この方は身体と心のつながりが高い状態で、気功のような体感覚を開く
神秘行に向いているタイプですね。」
劇団 「でも、なんで気功も武術もしたことが無いのに反応するんでしょうか?」
CS 「それは八極拳の気の性質にあるんです。」
「先ほど、先天の気と後天の気の話をしましたが、
八極拳の気の性質は後天の気そのものなんです。」
劇団 「拳法によって気の性質が違うんですね。」
CS 「八極拳の気は一般的に『精力・筋力・体力』と呼ばれる肉体的エネルギーに
非常に近い気の性質となっています。」
「これは中国武術に詳しい方に聞いたのですが、八極拳を修行している
中国人は豚足をやたらと食べるそうです。」
劇団 「豚足?」
CS 「豚足は脂質とゼラチンの塊なのですが、本場の八極拳の修行者は
(豚足の脂を勁のエネルギーに変える)
と話していたそうです。」
「著名な八極拳の達人は脂肪分の多いものばかり食べるので
かかりつけの医者から常に (脂肪分が高すぎです!)と
注意されていて、李書文も豚足ばかり食べていたという事です。」
劇団 「ガソリンみたいですね。」
CS 「そのせいでしょうか、わたしからみると八極拳はパワフルですが
物質度が高くて熱量が多い波動です。」
「劇団さんが言うように、自動車のエンジン内でガソリンが爆発する
ようなイメージでしょうか。」
「そのため、気功経験の無い方でも比較的感じやすいわけです。」
劇団 「豚足が八極拳のエネルギー源だったのか・・・。」
「じゃあ、逆に先天の気の割合が高い拳法もあるんですか?」
CS 「先天の気そのものというわけではありませんが、気が非常に練り込まれていて
品格のある波動を発する拳法家はいます。」
劇団 「ボク、それ見てみたいです。」
CS 「これはある程度のレベルの気感の持ち主で無いとわからないと思いますが。」
劇団 「でも見たいです。」
CS 「かなり古い動画なので画像状態もよくありませんがそれでもよければ。」
(動画は最初は文字が出て、58秒辺りから套路が始まります。)
劇団 「ハイ、お願いします。」
CS 「これです。」
↓
※次回の記事更新日は2月20日になります。