同意反復
劇団 「前回の記事では、
今まで気功指導を通じていろいろな人の波動を読んできた経験から、
普通では発生しないエネルギー的な詰まりが発生している人は
過去にレイキの伝授を受けているパターンが多かった。
しかし、その説明をするのは気が進まない。
なぜなら、このテーマについて書くと、読者の中でネガティブな
反応をする人が出てくることが明確に予測できたため。
と説明して、その具体例として、書いた記事内容をそのままオウム返しに
質問してくるタイプの人を挙げていたんですよね。」
CS 「ハイ、そうです。」
「これについては若い頃に印象的な経験がありました。」
「ちょうど、わたしが30歳前後で勤め人をしていた時なのですが、
他の部署から移ってきた新人に仕事を教えるように頼まれたんです。」
「その新人は入社して1年半くらいの20代前半の男性だったのですが、
仕事の憶えが極端に悪いんです。」
劇団 「そういう人いますね。」
CS 「わたしも不思議に思い、彼の行動を観察していたところ、
人が教えた内容をそのままオウム返しに質問して来る
傾向があることに気づいたんです。」
「例えば、Aという作業の方法について
(●●は●●となっている。)と説明してから、
『今の説明で何かわからなかった事ある?』
と聞くと、わたしが説明したはずの事柄をそのままオウム返しで
(●●が●●となっているのがわかりませんでした。)
と質問してくるんです。」
劇団 「前回のブログ記事でコメントの質問に対して、
だから、オレちゃんと説明してるじゃん!!!!
と思ったような感じですね。」
CS 「そうなんです。」
「ただ、その新人については、
(この人ちょっとくどいけど、とりあえずこれで説明した内容は
憶えたはずだ。)
と好意的に解釈して実際に作業Aをさせてみると、これがまた
わたしの説明とはずれている事をするんです。」
「それで、
「そのやり方は、わたしが教えたのと違うよ。」
と指摘すると、
(いや、自分は○○だと言われましたよ。)
と口応えしてくるんです。」
劇団 「厄介ですね。」
CS 「それで、
『○○なんて言ってないから。』
『ちゃんと違う説明したよ。』
と指摘すると、
(いえ、自分は○○という意味だと受け取ったんです。)
といちいち言い訳してくるんです。」
「そんなの素直に、
(間違えました、気をつけます!)
と答えてやり直せばいいだけの話なのに、いちいちややこしくするんです。」
「しばらくは我慢していたのですが、段々こちらもイライラしてきて上司に、
『あの人に教えるのキツイです!!』
とはっきり言いました。」
注)わたしは元々そこの職場に長居する気は無かったので上司にはっきり
言いましたが、一生そこに勤めるつもりの人はよく考えてからこの類いの
発言した方がいいです。
劇団 「うーん。」
CS 「後で聞いた話だと、彼はこんな感じで前にいた部門で余されてしまって、
それでわたしがいた部門に回されたそうなんです。」
劇団 「結局、CSさんがいた部門でも余されてしまったんですね。」
CS 「まぁ、残念ですけどそうなっちゃいました。」
「ですから、わたしのブログ記事にオウム返しの質問をしてくる人がいると、
この人、職場やプラベートの人間関係でも同じ事をして
何か問題を起こしているんじゃないかな?
とちょっと心配になりますけど。」
劇団 「自分ではトラブルの原因には決して気づかないんでしょうねぇ。」
CS 「ただ、先ほどの新人に作業Aを教えた時の経験では、
なぜ、彼に教えているとわたしはこうもイライラさせられるのだろう?
と自分の心理的反応にも興味を憶えたんです。」
劇団 「それはCSさんらしい考え方ですね。」
CS 「これについて参考になるのが作家 佐藤優の以下の文章です。」
国会でも平気で「屁理屈」
さて、論理学には「トートロジー(同語反復)」という理屈があります。
例えば、天気予報士が「明日の天気は、晴れか晴れ以外のいずれかです」と
言えば100%当たりますが、明日の天気のことは何も分からない。
そういう類の言説のことです。
このトートロジーは、欧米では『公共の場で使ってはいけない論理』であると
されています。
社会人がこれを口にすると、『お前、いったい何を言っているんだ?』と
いうことになるわけです。
しかし、かつて小泉純一郎元総理は、イラクに自衛隊を派遣するにあたり、野党から
「自衛隊が派遣される『非戦闘地域』の定義を説明しろ」と追及されてこう言いました。
「自衛隊が派遣されている地域が非戦闘地域だ」
これを受けて、野党が「ならば自衛隊はどこに派遣されるのか」と聞くと、さらに小泉氏は、
「それは、非戦闘地域だ」
と答えた。
どこまでいっても堂々巡りです。
小泉氏の強さは、このトートロジーを使いこなす点にありました。
同じことを繰り返すだけなので、絶対に論理が崩れない。
しかも、意味のある説明は一切しなくて済む。
問題は、トートロジーが国会でも平気で使われる日本の風土です。
欧米なら一発退場のはずが、そうならない。
日本人の興味深い側面です。
劇団 「先ほどからCSさんが話していた〈人の発言に対して同じ内容の言葉を返すこと〉
をトートロジー(同意反復)と呼ぶんですね。」
CS 「ここで佐藤優氏は、
このトートロジーは、欧米では『公共の場で使ってはいけない論理』であると
されています。
社会人がこれを口にすると、『お前、いったい何を言っているんだ?』と
いうことになるわけです。
と説明しています。」
「トートロジー(同意反復)は人種を越えて人に不快感を与える話法なんです。」
「ですから、トートロジー(同意反復)自体は同じことを繰り返すだけなので
絶対に論理が崩れないのですが、
トートロジーを多用する人間は、仕事や人間関係について論理的に
おかしい行動をして人生が破綻していくんです。」
劇団 「なるほど。」
「CSさんの体験にあったように、
だから、オレちゃんと説明してるじゃん!!!!
↓
あの人に教えるのキツイです!!
↓
結果、前にいた部門で余されてまた違う部門に回される。
というプロセスを辿ってしまうんですね。」
CS 「人の意見を素直に受け入れれば人生良くなるのに、もったいないですよね。」
「ただ、佐藤優の文章の本意は、
欧米では「公共の場で使ってはいけない論理」であるトートロジーを
政治面で国を代表する総理大臣が国会で平気で使い、
しかも、そんな小泉純一郎を87.1%という史上最高の内閣支持率で
支持していた日本人は論理性の欠けたどうしようもない国民だな。
ということなのでしょう。」
劇団 「そう考えると、ずいぶん攻撃的な文章ですね。」
CS 「それは佐藤優自身が、
小泉政権時に鈴木宗男事件に絡む背任容疑で逮捕されて512日間の勾留、
執行猶予付き有罪判決(懲役2年6ヶ月、執行猶予4年)を受けた後、
外務省職員として失職した。
という相当悲惨な目に遭ったので、自民党政権(特に小泉→安倍ライン)に
ルサンチマン(強者に対し仕返しを欲して鬱結した、弱者の心。)を抱えて
生きているためなんです。」
「そのため本人自身は元々、
中国はとんでもない国だ!嘘つきでまともな外交ができない!
中国の外交は人の前で尻を出すくらい無礼である
などと中国批判の発言を繰り返していたのに、
自民党憎しの余り、媚中派の副島隆彦と共著を次々と出版し、

大陸・半島の利益の代表者である鳩山由紀夫・小沢一郎を擁護し始めた
辺りから、彼の分裂した自我を面白く思い注目しています。」
劇団 「小泉政権から受けた打ちに対する恨みと、中国への不信感の狭間で
揺れているんですね。」
CS 「小泉純一郎といえば、国会で『総理、総理、総理!!』と12回連呼して
彼を追い詰めた辻本清美がいるのですが、彼女もなかなか興味深い
人物なんです。」

CS 「↓は昨年7月15日の安保法案特別委採決時についての新聞記事の抜粋です。」
辻元氏、涙声で「お願いだからやめて!」と絶叫 民主、プラカード掲げ抵抗
コピーを手に質問する民主党の辻元清美氏=15日午前、国会・衆院第1委員室

民主党は15日の衆院平和安全法制特別委員会で行われた安全保障関連法案の
採決に際し、「強行採決反対!!」などのプラカードを掲げて対抗した。
民主党議員は浜田靖一委員長(自民)氏を取り囲み、マイクや議事進行の資料を
奪おうとしたが、浜田氏は必死に議事を続行。
辻元清美氏が浜田氏の目の前で涙声で「お願いだから、やめて!」と叫び、
「反対、反対、反対…」のコールがわき起こった。


劇団 「何とも言えない表情ですね・・・。」
CS 「よく見ると、他の民主党議員のプラカードはゴシック体の
味気ない文体なのですが、
彼女のプラカードは毛筆体で、しかも〈許さない〉の部分が大きく
書かれていて、そのアシンメトリーが人目を引くようになっています。」
劇団 「確かによく見ると、プラカード一つとっても、他の民主党議員とは
全然違います。」
「計算しているんですねぇ。」
CS 「最初は、『アベ政治を許さない!』というプラカードを発言時に掲げて
毅然とした態度を取りながら周囲の目を引きます。」
「その後、マイクの奪い合いで混戦状態になると、一番注目を引く浜田委員長の
目の前に移動して、そこで先ほどまでの態度を一転、
涙声で、 『お願いだからやめて!』
とギャップを生み出すことで女性の弱さをアピールして人の感情に訴える力を
倍加させるんです。」
「彼女自身も、別にここで何をしようが採決が変わらない事は理解しているのでしょうが、
〈お願い〉という言葉を使われるとTVで観ている人は無意識に、
(理屈はともかく、ああやって泣きながらお願いしているんだから、
ちゃんと話を聞いてやれよ。)
と感情的な反応をして、
民主主義のルールに則って粛々と採決を行っている委員長側が非人道的な
冷たい行為をしているように見えてしまいます。」
劇団 「確かにそういう部分はあるでしょうね。」
CS 「さらに〈やめて!〉という表現が、まるで弱者が強者に踏みつけられて
虐められているような被害者のイメージを与えて、これまたTVの視聴者の
同情を引きます。」
「結果、ニュースや新聞のトップを確保し、大衆にイメージを埋め込んだわけです。」
「若い女の子が泣いて周囲の同情を引こうという手を使うのは理解出来ますが、
ああいうおばさんがあそこまでやれるとは、
このおばさん、思いっきしやなぁ・・・。
と感心させられました。」
劇団 「ボクの身近には、さすがにここまでやるおばさんはいませんね。」
CS 「しかも、採決された後はツラッとした表情で・・・。」

CS 「論理性が欠落した人間が、感情のみで論理を否定して大衆の注目を
集めた好例ですね。」
「おまけに大阪都構想の住民選挙の際には、既得権益を死守するために
天敵の自民、共産まで加え共闘して同じ選挙カーで演説。

さらに自民党の議員に
ここで泣いた方がもっと(聴衆を)惹きつけられるンやでぇ~。
とアドバイスまでしていたということで、
ここまでくると、

(この薬痴寺先輩↑を知っている人はおそらく50代以上でしょう。)
と彼女の大衆扇動能力には脱帽するしかないです。」
(まぁ、わたしはア●は大嫌いなんですけどね。)
劇団 「要するに、
小泉純一郎と辻元清美の2人は敵対関係にあったが、
実はお互いに論理性が欠落しながらも、政治家として
大衆の心を掴む技術がずば抜けている点で、非常に
似通った人種だった。
という事ですね。」
CS 「そうなんです。」
「無意識にトートロジー(同意反復)を使い、周囲の人間に不快感を
与えた上に理屈に合わない行動をして人間関係を壊してしまう人が
いる一方で、
小泉純一郎のように意図的にトートロジーを利用したり、
辻元清美のように論理的に破綻した行動をしながらも
大勢の人々から支持を得ている人間がいる。」
劇団 「面白いですね。」
CS 「基本として、高いコミュニケーション能力やそれなりの社会的地位が
なければ使いこなせないテクなんでしょう。」
「それを普通の会社員、特に新人なんかが無自覚にトートロジーを
使っていたら
(こいつは人の言うことを全く聞かない傲慢な奴だ。)
という印象を与えて人間関係がかなり危うくなるわけです。」
「でも、いろいろな人を観察していると、本人が意識しないでトートロジーを
使用しているパターンは非常に多いです。」
「そして、そういう人は本質的に他人の話を聞いていないんですね。」
劇団 「その本質的に人の話を聞くとはどういうことですか?」
CS 「それは次回の記事で説明します。」
※次回の記事更新日は5月20日になります。

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