(前回の関連記事は「キン肉マンタイプ・脳バージョン 」です。)
ウォーキング・デッドの世界
元旦ということで今回の記事は時事ネタを絡めてみました。
話の発端というのは、わたしはCSの海外ドラマをよく観るのですが、
たまたまウォーキング・デッドというTV番組を目にしました。
「ウォーキング・デッド(Walking Dead)」とは(歩く死体)、
つまりゾンビです。
※作中の人物たちはゾンビの事を「ウォーカー」と呼んでいます。
要約すると、死者がゾンビとして蘇るようになり社会が壊滅した終末の
アメリカを舞台にしたサバイバル・ドラマです。
現在、第5シーズンまで続いていてかなりの人気があるようです。
1978年にA・ロメロ監督の「ゾンビ」が公開されて、わたしは小学生の頃に
TVで放映されたのを観たのですが、あまりの映像のグロさが嫌になって、
それ以降次々と作られたゾンビ作品は全てスルーしてきました。
(逆に、JOJOの作者の荒木飛呂彦氏はゾンビ作品が大好きで、
ゾンビ物は全て観ているそうです。)
しかし、「ウォーキング・デッド」は何となく見続けてしまいました。
というのは、ゾンビ映画ってグロいシーンだけを競うような印象があるの
ですが、ウォーキング・デッドで描かれているのはゾンビでパニックに
陥り本性を現した人間たちの姿なんですね。
ゾンビから身を守るために作品中の人々は集団を作るのですが、その中で
主導権を握ろうとする人間が現れ権力闘争、裏切りが起こります。
確かにゾンビも恐ろしいのですが、一番、油断がならないのは自分だけ
生き残ろうとして仲間を平気で騙して裏切る周囲の人間達です。
ゾンビよりも人間が邪悪で危険なんですね。
この作品がアメリカで人気があるのは、彼らの深層意識下の不安感を
うまく表現しているからなのでしょう。
わたしから見ると、ホラー系の作品はその時代の人間の意識を
反映していると思います。
例えば、1956年のアメリカで制作された「ボディ・スナッチャー」
この作品は何度もリメイクされている名作なのですが、内容は
主人公の男性が数週間ぶりに出張から帰ると町の人たちの
様子がどこかおかしい。
実は彼らは宇宙人に肉体を乗っ取られていたという話です。
SF作品という体裁をとっていますが、ここで語られているのは知らないうちに
自分の周りの人たちが別人に入れ変わっているという恐怖です。
これには当時のアメリカで盛んだったレッドパージ(赤狩り)が背景に
あります。
「レッドパージ(赤狩り)」とは、米国内で活動していたソ連(現ロシア)のスパイにより
アメリカの原爆製造の情報が流出したローゼンバーグ事件をきっかけにして
1950年代に起こった政治運動です。
ソ連が原爆の実験に成功した事実は核戦争による世界滅亡の可能性を
示唆するもので、アメリカ社会を恐怖に陥れました。
その反動として、アメリカ国内に潜伏する共産主義者(=ソ連のスパイ)を摘発する
レッドパージ(赤狩り)が起こりました。
共和党のマッカーシー上院議員を中心とする委員会により赤狩りが行われたのですが、
実際には文化大革命期の中国と同じで密告の嵐です。
当時、アメリカ中で「隣の○○は共産主義者だ。」という密告が行われ、その結果として
数万人が公職を追放されたそうです。
特に映画界でその傾向が強く、密告を拒んだ10人(ハリウッドテン)は映画界から
抹殺された上に投獄されました。
チャップリンもアメリカ追放になっています。
逆に密告した側の俳優ロナルド・レーガンは大統領にまでなりましたから、
世の中ズルいやつが栄えるんですね。
実は、作家の三島由紀夫がノーベル賞最有力候補になった時に、選考員の
一人が三島の労働争議を題材にした「絹と明察」という作品を取り上げて、
「三島は共産主義者だ。」とレッテルを貼り反対したために、川端康成が
選ばれたそうです。
三島って左翼の連中に右翼呼ばわりされて毛虫のように嫌われているのに、
あまりにもムゴイ話だなと思いました。
それはさておき、赤狩りの嵐が吹き荒れていた時代のアメリカでは、
「今まで親しかった友人が共産主義に洗脳されて別人になってしまった。」
「自分の夫も外見は同じだが中身は入れ替わってしまったのではないか。」
「同僚は自分を疑って密告するんじゃないだろうか?」
という不安や恐怖に脅えていました。
「ボディスナッチャー」は宇宙人を題材にすることにより、当時のアメリカ国民の
深層意識を的確に表現したわけです。
「ウォーキング・デッド」も同様です。
9.11のNYテロが発生した2001年以降、アメリカは国土安全保障省を設立して
年間5兆円以上の予算をかけて対テロ対策を実施しています。
しかし、移民の国ではイスラム教徒の侵入は防げません。
最新の統計から、アメリカの20の州で、イスラム教がキリスト教に
次ぐ第2の宗教となっていることが明らかになりました。
アメリカの新聞・ワシントンポストによりますと、統計で、アメリカでは
2000年から2010年までの間にイスラム教徒の数が100万人増加
したことが明らかになっています。
現在アメリカには、推定でおよそ700万人から800万人のイスラム教徒が
在住していると見られています。
しかもテロの危険に晒されているアメリカ国民自体も、スノーデン事件で
明らかになったように政府によって監視されています。
また、政府内部にもスノーデンのような密告、裏切りを行う人物が現れる
危険性があり、誰が味方で敵だかわからない。
こういった現代アメリカ人の恐怖をゾンビを題材にすることにより巧みに
表現したドラマが「ウォーキング・デッド」なわけです。
ただ、これを読んでいる人たちは、日本はテロも戦争もない平和な国だから、
遠い国の他人事だと思うかもしれません。
実はそうでもないんです。
というのは、わたしはなぜか5年ほど前から沖縄がやたらと気になっていて
時々、波動を読んだりしていました。
(実際に旅行に行ったことはないです。)
4年前にこのブログを開設してからもなぜか沖縄の受講者が多いのが
不思議でした。
それが3・11の震災が起きてから1人も沖縄の人は来なくなりました。
それ以降、沖縄の受講者は1人もいません。
入れ替わりに今度は関西方面の受講者が一気に増えて空いた穴が埋まりました。
このように指導を続けていると特定の地域の人たちが集中してわたしの所に
来たりします。
そこでグーグルマップを利用していろいろ波動を読んでみると、その時々の
日本列島のエネルギーが変移しています。
印象的なのは沖縄だけ日本全体とは全く別物の波動になっています。
その原因がよくわかったのが2014年11月に沖縄で行われた知事選挙です。
わたしが候補者の政策を見ていたところ
「琉球独立」「米軍撤退・中国、韓国軍受け入れ」
を掲げた候補(大城浩氏)がいました。
大城さんは尖閣諸島を抱える沖縄が再び戦場になるのは明らかだとして
日本からの独立の必要性を強調。
日本や韓国、中国などと東アジア共同体をつくり安全保障上の問題などを
外交的に解決すると主張しました。
また、独立後は沖縄のアメリカ軍を撤退させ、アジア各国の軍隊を
普天間基地などに駐留させる考えを示しました。
下は中国ネットに寄せられたコメントの一部。
「中国政府はこの考えを支持すべきだ!」
「現地の華人を通して大城氏の当選をバックアップだ」
「独立せずに、母なる中国に帰ればいい!」
「韓国は関係ないだろ」 (←これ笑えますよね。)
これらの記事を読んで、
わたしが感じている波動の変化は、
「琉球独立」→「中国化」の流れなのではないか?
という仮説が頭に浮かんできました。
特に中国が「琉球独立」→「中国化」を本格的にバックアップしていくと
思います。
というのは、昨年5月に「琉球民族独立総合研究学会」という組織が
沖縄に発足したのですが、これに最も大騒ぎしたのは中国なんですね。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は学会発足の翌日、
社会面トップで好意的に取り上げ、
「中国の民衆は(同学会を)支持すべきだ」
との社説まで掲載した。
学会が発足した翌日に記事になるということは、完全にバックに
中国が付いているということです。
チベット生まれの国際政治学者、ペマ・ギャルポ氏は琉球独立論に
触れて、
「沖縄県民の反基地感情をあおって、沖縄から米軍を追い出すことは、
中国が東アジアの海洋覇権を握る戦略の第一歩だ。そして、次に
チベット自治区のような『琉球特別自治区』をつくることを狙うだろう」
と記している。
ちなみに中国は最近、沖縄の領有権を主張しています。
中国共産党の機関紙・人民日報は第2次世界大戦の終戦記念日に
あたる15日、ほぼ1面を用いて靖国神社参拝と尖閣諸島の領有問題に
かんする評論記事を掲載した。尖閣諸島にかんする評論では、
「同島はおろか、沖縄すら日本の領土でない」と主張した。
中国の機関紙が「沖縄は日本のものではない。」と言い、
沖縄知事選では「沖縄は独立すべきだ。」という候補が
2人も出馬しています。
この流れは確実につながっていて、これから大きな奔流へと
変化していくでしょう。
実際に知事に当選したのは翁長雄志氏なのですが、
中国国家主席である習近平氏は、1985年から17年間、福建省の要職を
務めていた。
この頃、沖縄県と福建省は、経済交流を目的とするサミットを頻繁に開き、
1994年から2001年までに7回を数えた。そこでは、習氏が演説することも
あった。
一方、翁長氏は2001年、那覇の政財界人や久米崇聖会の会員などを含む
150名の訪問団を結成し、「中国詣で」をし、05年には福建省福州市から
「名誉市民」の称号を受けた。
こうしたことから、地元では習氏と翁長氏の間に交流があることが
疑われている。
このように沖縄の政治家は中国と大の仲良しなんですね。
今、この記事を読んでいる方は現時点での「琉球独立」の可能性は低いと
感じていることと思います。
しかし、現在、自民党は毎年20万人の移民受け入れを計画しています。
すると10年で200万人、半世紀後には1000万人の移民が日本に
流入して子孫を増やします。
一方、沖縄の総人口が140万人でその内の選挙権者が110万人です。
これからスコットランドのようにじわじわ独立賛成派が増えて行き、
それに加えて移民に選挙権を与えれば30万人くらい流入すれば
「琉球独立」するんでしょうね。
移民が増えていけば、その過程で彼らに地方参政権や国籍を与えるような
候補が当選していくでしょう。
中国の人口が13億人ですから、人口の0.03%が沖縄に移住すれば
戦争なんかしなくても沖縄は中国になるわけです。
考えてみたらすごい話です。
やはり、一番の武器は武力ではなくて人口なんですね。
2014年の年末総選挙で自民党は291議席を獲得しましたが、
沖縄では全員落選しました。
本土と沖縄は完全に違う空気になっているわけです。
そこにこれから大量の移民が沖縄に流入して、それと共に
米軍基地撤退運動、琉球独立運動がさらに激化していくはずです。
その過程では、まさに「リアル・ウォーキング・デッド」とでも
呼べるような凄まじい人間ドラマが生まれるのでしょう。
そして、琉球独立の流れは確実に日本にも影響するでしょう。
今の子供たちが現役世代になった頃には、これを読んでいる人たちの
周りも、まさに「ウォーキング・デッド」のサバイバルの世界になっている
気がします。
大量移民で単一民族という幻想が消え去り、社会保障費の増大で経済が停滞し、
琉球自治独立運動、テロや犯罪が増加した世の中で、日本人はどういう反応をして、
どういう行動をするのでしょうか?
おそらく現・2015年の日本が、振り返って天国に思えるような状況に
なるんでしょうね。
やっぱりホラーなんかよりも現実世界の方が怖いということです。
ただ、考えると今後どうなるのか興味深くてワクワクする側面もあります。
「琉球独立」のキーワードはこれから世の中にどんどん出てくると思いますから、
わたしも現実・波動の両面から観察していこうと思っています。
※次回の記事更新日は1月10日になります。

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