"Astro Sounds from Beyond the Year 2000"再発
Jerry Cole
Astro Sounds from Beyond the Year 2000 (アナログLPはこちら)
レココレ・サイケ号でも紹介されていた101 Stringsのモンドサイケ名盤、"Astro Sounds from Beyond the Year 2000" が4月22日のレコードストアデイ限定で再発されます(ボーナスはなし)。故Jerry Coleの権利者から承認を得た正規リイシューということで、ジャケが変更されて101 Stringsのクレジットが削除されています(でも、ストリングス・パートは残されていて、そのへんの権利関係はどうなってるんでしょうか?)。
このレコードの成り立ちは複雑怪奇で、簡単に箇条書きすると・・・
1.Wrecking Crewの一員として活躍したセッションギタリストのJerry Coleが、1966~67年に一連のサイケなセッション音源を残す(1967年にRCAからリリースされたThe Idの"Inner Sounds of the Id"はその成果)。
2.プロデューサーのPaul Arnoldが、それらの音源を勝手に持ち出して、あちこちのレコード会社に売り払う。
3.Alshireというバジェットレコードレーベルがその音源を利用して、Animated Eggという架空のバンドをでっちあげて1967年にアルバムをリリース(2008年にSundazedからボーナスを多数追加したコンピ "Guitar Freakout"として正規イシュー)。
4.そのAnimated Eggのアルバム全曲をそっくりそのまま再利用して、Alshireのドル箱アーティストだった101 Stringsの弦をかぶせ、エフェクトをほどこし、曲名と曲順を変えて1968年にリリースされたのが、この"Astro Sounds from Beyond the Year 2000"。
インチキレコードの権化みたいな感じですが、これが最高にグルーヴィーな音になっているのが60sマジックなんでしょう。2008年に亡くなる数年前まで、Jerryは自分の録音がカルト的な支持を得ていたことを知らずにいたのでした。試聴はこちら。
1. Flameout
2. Re-Entry To Mog
3. Space Obyssey
4. Astral Freakout
5. Orbit Fantasy
6. Barrier X-69
7. A Dissapointed Love With A Desensitized Robot
8. Where Were You In 1982
9. Trippin' On Lunar 07
10. A Bad Trip Back To '69