Search Party関連音源がCD2枚組で再発 | サイケデリック漂流記

Search Party関連音源がCD2枚組で再発

Montgomery Chapel (1968)/St. Pius X Seminary Choir
Search Party
Montgomery Chapel (1968)/St. Pius X Seminary Choir

レココレ・サイケ号でもサイケ本「サイケデリック・ムーズ」でも取り上げられていたサイケ基本アイテムのひとつ、西海岸のSearch Partyの"Montgomery Chapel"(1969)と、その関連作であるSt. Pius X Seminary Choirの"Each One Heard in His Own Language About the Marvels of God"(1968)をカップリングしてボーナストラックを追加した2枚組CDが、Lion Productionsからリリースされます(2月5日発売予定)。前者は何度かCD再発されていましたが、後者はこれが初CD化だと思います。

Search Partyは、いわゆるクリスチャン・サイケの代表格であるとともに、その極北ともいえる異彩を放つ「変態グループ」。彼らを率いたNicholas Freund牧師がSearch Partyに先行して制作したのが、今回カップリングされるSt. Pius X Seminary Choirでした。Search Partyのバンドとしての中心人物だったPete Apps(ギター、ボーカル)がここでも参加していますが、Search Partyにくらべると男女クワイア(聖歌隊)の歌がメインとなっていて、サイケ(変態)度も高くはありません。それでも、(信仰に対する)ピュア&イノセントさが、逆に不気味なほどのサイケ感覚を呼び起こすという、Search Partyの萌芽を聴き取ることができます。下の動画のサイケ定番曲"Get Together"を聴いても、本当に熱狂しているのかマインドコントロールされているのか判然としないような、異質な情熱を感じ取れるのではないかと思います。

今回収録されるボーナストラックは、それよりも前にSt. Pius X Seminary Choir名義で発表されたアルバムから取られているようです。ちなみに、Search PartyやSt. Pius~のオリジナルLPはCenturyというレーベルからリリースされていますが、これは厳密には自主レーベルではなくて、主にカスタムメイドのレコードを制作していた会社で、高校や大学の楽団とか教会の合唱隊などが注文したレコードを多数リリースしています。


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記