
遺伝子は思考を含む後天的環境によって、
いかようにも変化し続けるという。
日本では2009年に出版された
世界的に著名な細胞生物学者のロングセラー本。久々に開いてみた。
ここで語られている“ 思考 ”とは、“ 信念=思い込み ” のことを指す。
「これは、こうである」
と自分が 決める(思い込んでしまう)と、
本当にそのような現実を体験する。
量子物理学ですでに知られているように、
実際、固定化された物質などというものはないのだから、
この世界は何でもありなのだ。
自分の身体はそれを如実に見せてくれるので、
実験観察の対象としてはなかなかに興味深い。
現実に対しては物理的に対処するのが一般的な方法だが、
まずは自分にとってベストな現実を考え、選択してみよう。
そして、「事実はこうなのだ」と軽やかに決めてしまう。
そこに迷いがなければ、
「なぜかわからないけれど、そうなっている」
ことに気づくかもしれない。
これは、自分の心へのコマンド(指示)だけで、
速く、労力が少なく、一番クォリティの高い結果を得られるという
科学的でスマートな方法の一つ。
以下は本書からの抜粋で、
2002年米医学雑誌に発表された
重度の消耗性膝痛手術における有名な実験。
**********************************
モーズリーは、手術のどの部分が患者の苦痛を和らげるのかを明らかにしようと考えた。そこで、患者を3つのグループに分け、最初のグループでは、痛んだ膝の軟骨を削った。次のグループでは、膝関節を洗浄し、炎症反応を引き起こすと考えられる物質を除去した。以上2つは、いすれも膝関節炎の標準的な治療法である。最後のグループでは「偽の」手術を行なった。患者に麻酔をかけ、標準的な手術と同じように三カ所で切開を行い、本物の手術のときとまったく同じようにふるまい、しゃべる内容も本物の場合と変わらないようにした。食塩水を流して、膝を洗浄する時の音を再現することまでした。40分後、切開した部分を縫合した。これも本物の手術とまったく同じ手順である。手術後は、どのグループの患者にも、運動プログラムなどの術後ケアを受けてもらった。
結果は衝撃的だった。もちろん、手術を受けた患者の症状は改善した。これは予想通りである。だが、偽手術を施したグループにも、手術を受けた2つのグループと同じ程度の治療効果が見られたのだ!膝関節炎の手術の費用は5000ドル、年間65万件も行なわれており、確固たる実績を上げている手術である。
モーズリーはこの研究結果からはっきりと悟った。「私の外科手術は、全然、これらの患者の役に立っていなかったのです。膝関節炎の手術の成功は、すべてがプラシーボ効果によるものだったのです。」
この研究はテレビのニュースでも紹介された。プラシーボグループの患者が、歩いたりバスケットボールをしたりといった、「手術」前には不可能だったことをこなしている様子がビデオで紹介され、驚くべき結果を実際に目で確認することができた。この患者たちは、自分が偽手術を受けたことに、2年間まったく気がつかなかった。
ティム・ペレスという患者は、手術を受ける前は杖なしでは歩けなかったが、今では孫とバスケットをすることもできる。ペレスが後に語ったことには、本書のテーマが集約されている。
「この世界は、
できると考えたことは
何でも可能なんです。
あなたの心だって、奇跡を起こすことができるんです」
**********************************
生命は、毎瞬が奇跡に満ちている。