6月 19日(火) 晴れ
深夜1時を過ぎた頃、私達はごそごそと布団を抜け出した。
日付も変わり、温泉に入るのには丁度良い時間だ。
ホテルのスタッフから。
「夜の11時から翌1時までは、男女風呂の入れ替えをします。
その時間を除いてお入り下さい」
「そうか~♪」
二つの大浴場の温泉風呂を楽しめるんだ!
「先に行ってるね。
途中で落ち合えるから・・・」
「はいはい!」
娘は、ホテル備え付けのカゴ風バッグにお風呂セットを入れて部屋から出て行った。
私も色違いのカゴを手に、部屋の前に有るエレベーター・ホールから大浴場を目指して一階まで直行だ。
静寂の館内は薄明かりで照らされている。
皆寝静まっていて、起きているのは私達だけ見たい(笑;)
エレベーターのドアが開いたので、思わず飛び出してしまった。
でも、直ぐ気が付いてエレベーターに逆戻り(汗)
この階から乗り込んだ中年の紳士は、浴衣姿にカゴ風バッグを持つている。
優しい笑顔で、穏やかな語り口であった。
「お風呂は一階ですよ」
(はいはい。
分かっていますよ。
貴方が開けたのでつい降りてしまったんです;;)
「そうですよね~。
一階ですよね~♪」
私は恥ずかしさも手伝って、声を発てて笑った。
「釣りバカ日誌」の「スーさん」を想像させる体系と温厚そうなイメージが、私の態度に表れていた(汗;)
二人で人影も無い広いロビーを通り売店まで一緒に歩いた。
売店の隣りの喫煙所で、娘が待っていた。
ここで「スーさん」とはお別れ(笑)
「釣りバカ日誌」の「スーさん」見たいでしょう♪」
「ふふ・・何となく似ているかも♪」
合流した私達は、赤いのれんの女文字を横目に、少し重たい扉を開けた。
案の定、脱衣所には誰もいない♪
ガラス越しに風呂場を見ると、大きな浴槽にも誰もいない!
「ふっ・・・
また貸切だね♪♪」
ロッカーの鍵を開けて、浴衣を脱ごうとした時。
何処からとも無く、奇声に似た声がした!
「ひぇ~~~;;;」
さっき出会ったばかりの「スーさん」がトイレから飛び出して来た(絶句!)
何と生まれたまんまのお姿に。。。(超絶句!!!)
勿論!お手は前を隠し、混乱の極みである(冷や汗)
お互いに、何事が起こったのか分からずにパニックに状態に;;(大汗)
「男女のお風呂が入れ替わっていたのを知らないんだ。。。」(冷や汗)
でも、直に答えを導き出して、娘と代わる代わる外の「のれん」を確認した。
間違いない!
こっちは赤いのれんに女文字!
隣は青いのれんに男文字!
既に、浴衣を羽織った「スーさん」に告げた!
「お風呂が入れ替わっているんですよ。
今、確認したから間違い有りません。
お隣が男湯ですよ!」
「知りませんでした;;。
本当に申し訳ない;;」
「スーさん」は、平謝りで腰を低くして女湯を飛び出して行った!
何度も頭を下げながら走って行くその後姿は、本当に「釣りバカ日誌」のワンシーンを観ているだった。
でも・・・。
こちらも生まれたままの姿じゃなかった事は、不幸中の幸いであった(笑;)
なぜなら。。。(汗)
ビール姫は兎も角として・・・(笑;)
「スーさん」が卒倒し兼ねないシチューエーションも想像出来てしまうから(冷や汗)
気を取り直して、いくつものお風呂を満喫した♪
露天風呂から夜空を見上げると、真っ暗な雲の間からたった一つの星が顔を出した♪
きっと、今日は良いお天気になりそうだ!!


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