犬と少女とスコット | 時空を超えて SCOTT WALKER の世界へ

時空を超えて SCOTT WALKER の世界へ

スコット・ウォーカーの持つ不思議な魅力は、今も変わらない宝物です。
彼の音楽、生き方に心躍らせる毎日です。
そんなスコットの世界を私なりに描いてみたいです。

ジャック・ブレルの「犬と少女」は軽快なテンポの面白い作品です。

彼は女性に相当手痛い仕打ちを受けているのでしょうか(^*^;)

スコットもほろ苦い経験が・・・;一つや、二つや、三つや・・・;ありそうで(^。^;)

犬が大好きなスコットは皮肉を込めてユーモアたっぷりに唄っています。

唄っているスコットのユーモラスな表情が浮かんできます(X X;)

言葉を大切にするシンガー・スコット・ウォーカーは、一つ一つの情景を想い描きながら苦笑いしながら唄っていたのでしようか。



時空を超えて SCOTT WALKER の世界へ

~THE GIRLS AND DOGS(犬と少女)~ 1968年SCOTT2


女達は一瞬のゲームの様に素早く

または炎の様に輝く

そして責められるのはいつも君だ

女達は光の様に桃色で

夜の様に陰険だが

ああ でも彼女達は常に正しいのだ

女達はスフィンクスの様に冷たく

いつもミンクを欲しがり

一杯の美酒を飲みほす事を望む

女達は溜息の様に柔らかく

別れ言葉のささやきは

君に涙を残すだけ

しかし、しかし犬は

そう彼らはただの犬だが

ただジット見つめ

喜びに尻尾を振るだけだが

そして すべての犬は

そりゃ 彼らはただの犬だが

だからこそ そうなのだろうが

男の最良の友なのだ

女達は君の心を凍らせる事も出来るし

君をガッカリと老けて感じさせもする

売り物の骨董品の様に

女達は君の心をオモチャにし

君を無惨に引きちぎる

君は自分が思うほど利巧じゃないから

女達は君を塔の上から突き落とし

花で君をムチ打つだろう

それは時間にもよるが

彼女達は君をゴミの様に扱い

あるいは君を向こう見ずにさせる

それは君の財布の中身にもよるのだ

しかし犬は物で動きはしない

ただ君の顔を舐めまわすだけだ

そこに顔があるから

すべて犬というものは

物で左右されたりしない

そしてそれだからこそ

男の最良の友なのだ

ご承知の様に女達はうぬぼれが強い

君の頭脳の毒であり

君を狂気に駆り立てる

君の冗談を、おかしげに笑い

すかしなだめる事が大好きだ

しかしそれとてもすべて悪戯半分なのだ

女達は君とデートの約束をして

君をさんざん待たせたあげく

あんた遅いじゃないとぬかす

女達は横になっている時だけ君のものだが

そしてそれはそうでしかないのだが

君はどれほどお分かりか

しかし犬なら、そう犬ならご存知だろうが

ただ素直に

片足をチョンと上げる

そしてすべての犬は

犬の事はご存知だと思うが

だからこそ 犬は

男の最良の友なのだ

しかし女というものは外見だけでは計れない

彼女達はすべて企みを持ち

それを夢と称している

女達はその喜びの様に熱く

最高の安らぎに

ついつい君は膝まずく

女達は正しい航路を突き進むが

たちまち船を後戻りさせ

それをしっかりと袋にしまいこむ

むろん楽しみをよこしはするが

それは同時に押し付けがましくて

君に後悔の念をおこさす

しかし犬なら、犬なら何もくれないが

出来る事といえば

すべての犬がそうで

何も与えられぬという事だが

そしてだからこそ多分それが

男の最良の友たるゆえんだが

女達が我々を打ちのめし

男の涙がもはや叫ぶ事に慣れた今でも

犬にはそれこそ出来ぬからこそ

我々はその犬を外に蹴り出すのだ