先日娘(5才4ヶ月)と近隣のアミューズメント施設に電車とバスを乗り継いで遊びに行った折の出来事なのだけれども。
電車にもバスにも他の場所とは座席のカラーが異なる一画がある。いわゆる「シルバーシート」というやつ。昔はホントに「シルバー」色だった記憶があるがそれはさておき。
5才4ヶ月くらいの生物というのはそういうところにヤケに目ざとい。
「あそこだけなんで色が違うの?」と興味津々な娘。
「あそこはね、お年寄りや体の不自由な人、それとお腹に赤ちゃんのいるお母さんの優先席なんだ」
「優先席ってなに?」
「優先席ってね、もしあそこに例えばお父ちゃんが座っていて近くに立っているお年寄りや体の不自由な人、それからお腹に赤ちゃんのいるお母さんを見掛けたら席を譲らなくてはいけないの」
「あそこに座ると治るの?」
「え?ううん。あそこに座っただけで病気は治らないよ。それにお年寄りやお腹に赤ちゃんのいるお母さんにも譲るって言ったでしょ?」
「じゃあ、なんであるの?」
「ん?どういうこと?」
「だってここに座っていても近くにそういう人がいたら代わるんでしょ?」
なんたる正論!
そうなのだ。本来「シルバーシート」など無用のはずなのだ。
あんなもの単なる「おためごかし」に過ぎない。
我々健康体がお年寄りや体の不自由な人、及びお腹に赤ちゃんのいるお母さんを車両の僻地に追いやって、見て見ない振りをしようとしているだけの話なのさ。
子供にはそんなの全部お見通しなのさ。