生きづらさ、うつ改善カウンセラーの原 つよしです。

 

「失敗ばかりしている自分はダメだ」

「不安があって動けない」

「すぐ人を怒らせてしまう」

 

今日は、自分自身を変化させることと、自分自身を受容することの両立を目指し、バランスをとれることを目指す「弁証法的行動療法」について。

 

弁証法的行動療法は、もともと境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療のために開発されましたが、現在ではうつ病・不安・自傷行為・摂食障害・PTSDなどにも広く使われています。

 

「弁証法」なんて言葉は、聞き慣れない言葉で難しいですが、「弁証法」という考え方をわかりやすく言うと、「対立する意見や立場を調整し、新しい理解や解決策を導き出す方法」を指します。

 

日常的にも皆さんも使っていると思います。

たとえば、今日の夕飯は夫がカレーを食べたいと言ったから、カレーにしようとしたら子どもがパスタを食べたいと言った。

方法としては、今日はパスタ、明日はカレーで納得してもらう。あるいはカレーパスタを提案する。などして調整するかと思います。

 

カウンセリングの例だと、

相談者さん「私はすぐ人を怒らせる。私はダメな人間だなと思ってしまいます」

 

カウンセラー:「自分を責めてしまうんですね(受容)」

 

カウンセラー:「もしかすると、あなたが自分を責めることで、むしろ人との関係が悪化しているかもしれません。少し違う見方をしてみませんか?」(変化の提案)

➡ このように、カウンセリングでは、弁証法的には、「ネガティブな感情」があったとして、感情そのものを改善するだけでなく、受け入れ、客観視しながら変化の提案や感情との付き合い方を考えバランスをとるのが特徴です。

 

効果としては、

  白黒思考(極端な思い込み)を和らげる

  「正しさの押し付け合い」ではなく、「理解と共感」を育てる

  自己受容と変化への意欲の両立がしやすくなる

 

で、この弁証法的行動療法には下記の4つのスキルが肝になります。

1.マインドフルネス、

2.対人関係のスキル、

3.感情調整スキル、

4.苦悩耐性スキル

の4つを活用します。

 

本来は専門的な知識やスキルとトレーニングが必要になるので、正式な弁証法的行動療法はカウンセラーや医師など専門家の伴走が前提ですが、

次回はエッセンス(考え方とスキル)をセルフケアに取り入れる方法を、「一人で実践しやすい形」にシンプル化したものをご紹介します。

 

この療法の“考え方とスキル”の一部を生活に応用するだけでも気分の波や不安に振り回されにくくなります。

 

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