生きづらさ、うつ改善カウンセラーの原 つよしです。
前回、「セルフケア」を5つご紹介しました。
今日は、その中の「セルフコンパッション」について、ざっくりですが内容、効果、エクササイズをまとめました。
落ち込んだとき、うつ状態のとき、傷ついているときは、どうしても自分を責めてしまったり、自分にダメだししてしまったりします。
そんなときは、「自分を労る」ということをしてみてください。
Ⅰ.セルフコンパッションとは?
セルフコンパッションとは、自分自身に対して優しく思いやりを持つことです。
失敗したり、辛い気持ちになったりしたときに、自分を厳しく責めるのではなく、温かく受け入れることを意味します。
心理学者クリスティン・ネフが提唱した概念で、次の3つの要素から成り立っています。
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自分への優しさ(Self-Kindness)
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自分を厳しく批判するのではなく、友人に接するように優しく接する。
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共通の人間性(Common Humanity)
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「失敗や苦しみは誰にでもある」と理解し、孤独感を減らす。
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マインドフルネス(Mindfulness)
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今の自分の感情や状況をありのままに受け止める。
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Ⅱ.セルフコンパッションの実践方法
1. セルフトークの書き換え
- 否定的な自己批判の言葉を、優しく励ます言葉に変えてみる。
- 例:「私はダメだ」 → 「失敗は誰にでもある。次はどうすればいいか考えよう。」
2. セルフコンパッション・レターを書く
- 自分が悩んでいることについて、親しい友人に宛てるような優しい手紙を書く。
- 自分の気持ちを受け止め、労わる言葉を意識する。
3. マインドフルネス瞑想
- 深呼吸をしながら、今感じている感情を観察し、否定せずに受け入れる。
- 例:「今、私は悲しみを感じている。でも、それは自然なことだ。」
4. 身体への優しさを意識する
- 自分を抱きしめたり、温かい飲み物を飲んだりして、身体的に安心感を与える。
- 軽いストレッチやマッサージも効果的。
Ⅲ.セルフコンパッションの効果
セルフコンパッションを実践することで、次のような効果が期待できます。
- ストレスや不安の軽減
自分を責めることが少なくなり、精神的な負担が軽くなる。 - 自己肯定感の向上
自分を受け入れることで、自己価値を感じやすくなる。 - 抑うつの緩和
過去の失敗や後悔にとらわれにくくなり、気分の落ち込みが軽減する。 - レジリエンス(回復力)の向上
困難に直面しても、自分を責めるのではなく、建設的な対応ができるようになる。
【まとめ】
セルフコンパッションは、落ち込んでいるときや自己否定が強いときに、自分自身を優しく労わる方法です。
自分に厳しくしすぎることが、心の負担を増やしてしまうこともあります。
日常の中で少しずつセルフコンパッションを取り入れ、心を軽くしていきましょう。