前回の記事で、


企業側は、

① 制限時間内における情報処理能力の有無
② 客観性・社会性(相手の言っていることを正確に理解し、相手に合わせられる能力)

の2点を面接で見たいということに尽きるのです

とお伝えしました。


今回は、面接官がこの2点を面接で見た結果、
どのような結論を出さなければならないのか、
そして、応募者は面接でどのようにアピールすればいいのかをお話します。


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【目次】
 ① 面接官が面接中に出さなければならない結論とは?
   A. シナジー効果を創出できるか?
   B. 今、採用するべきか?
   C. 採用できるか?
 ② 応募者は面接でどのようにアピールすればいいのか?
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① 面接官が面接中に出さなければならない結論とは?


当たり前ですが、面接官は面接中に、採用可否を判断します。
同時に、判断した理由をどのように社内で説明するのかを考えます。

1次面接であれば、どのように2次面接官に採用する理由を伝えるか、
或いはどのように人事部の担当者に不採用の理由を伝えるか、
ロジックを考えています。


要は、採用するにも、不採用にするにも、明確な理由が社内で求められるのです。


よって、面接官がなんとなくで通しましたとか、
なんとなくで落としましたという結論を出すだけでは、
済まないということをまずは知ってください。


この結論を出す際に、面接官はどのようにロジックを組み立てるのか、
一緒に考えてみましょう。


私の例で言いますと、

私は1次面接官として、採用活動をしているわけですが、
以下3つの軸で、採用可否を決めています。



A. シナジー効果を創出できるか?



応募者を採用することで、企業側にメリットがあるだけではなく、
応募者にもメリットがあり、
かつシナジー効果を発現することができるかという視点で見ます。


このシナジー効果が創出できないと採用するロジックが組み立てられないので、
社内でも説明が通らないという実情があります。


M&Aを例に考えてほしいのですが、
企業が他の企業を買収する時に、シナジー効果が無いと、
お互いやる意味が無いですよね。


面接でも同じで、応募者と企業側のシナジー効果が見えないと、
採用という結果にはならないです。


私が2次面接官にエスカレし、採用するべき理由を説明する際には、
必ず「この人を採用すれば、●●●という面でシナジー効果が出るので・・・」
と理由を明確に述べます。


そうでないと、2次面接官は納得しないし、
2次面接官は役員クラスの方々なので、面接をして会う価値があるのか、
これに時間を費やしていいのかを必ず事前に考えます。


であるからにして、シナジー効果が出るという話で、
エスカレしないと、私自身が上から怒られます。


それでは、面接官はどのようにシナジー効果を見極めるのでしょうか?


私の場合は、2つの観点で見極めています。

1つ目は、応募者が企業側に何を貢献できるか
2つ目は、企業側が応募者にどのような活躍の場を与えることができるか

の2つです。


1つ目を検証する為に、

・応募者が企業側の業務についていける能力があるかどうか(60点)
・応募者が企業側のカルチャーに合っているかどうか(40点)

を見ます。

当然、応募者は面接で企業側に貢献しますというのですが、
本当に貢献できるだけの能力があるのかどうかを私は気にします。


実際に入社後、能力不足で、脱落、ドロップアウトしていく人が多いからです。
これは面接で見極めないといけない重要なポイントです。


私が採用した人が入社後すぐに辞めると、
お前が採用する奴はいつもすぐに辞めるんだけど、
能力の無い奴を採用するのは辞めろよと入社後、


上の方からお叱りを受けます。


ですので、能力の無い人を採用すると、自分が上から怒られるという
社内事情も知ってほしいです。


では、どのように能力があるかどうかを見るのかというと、
面接評価シートの評価項目にそって、質問をしながら、確認をしていきます。





評価項目で言うと、
コンサルティングスキル(30点)と専門スキル(30点)の2つ(60点)です。


面接でこの2つの評価項目に関する質問をし、
応募者の受け答えを見ながら、能力の有無を判断していきます。


また、応募者が企業側のカルチャーに合っているかどうかについては、
評価項目で言うと、ビジネスマナー(35点)とビジネスマインド(5点)の2つ(40点)を見ます。


これも、2次面接官に説明する際に、
具体的にどの評価項目で何点だから、能力があると言えるのか、
どの評価項目で何点だから、我々のカルチャーに合っていると言えるのか、


また、なぜそのような点数をつけたのか、
端的に説明をしなければなりません。


このような面接官の動きを知っておくことは、
どのように面接でアピールすればいいのかに大いに役に立つと思います。


シナジー効果を見極める為の2つ目として、
企業側が応募者にどのような活躍の場を与えることができるかですが、


これは完全に社内的な事情と関係するところが大いにあるので、
応募者としては予め人材会社や、人事部の方やOBOGへの訪問などで、
私ならどのような活躍の場がありうるか、ディスカッションしておくことをお薦めします。


例えば、英語を使った案件をやりたいと応募者が言ってきたとしても、
実は社内では英語案件はすでに外国籍の方がたくさんいて、外国籍の方が基本的にはアサインされて、対応するという方針が社内にあるのであれば、その応募者に活躍の場を与えることができませんよね。


ゆえに、採用するロジックを組み立てられないので、
2次面接官にエスカレする理由がなく、不採用にします。


いくら能力があっても、このような穴にはまると、
不採用という結果になってしまうのです。


しかし、これで落ちた応募者の多くは、能力が足りていないから不採用になったんだと
勘違いして、去っていきますね。


これ結構重要です・・・


自分が企業側に入ることで組織に貢献できるし、
企業側も自分に活躍の場を与えることができ、自分も成長できるし、

両者は補完関係にあると言い切れないといけないのです。


もはや私を採用しなければ、
あなたの会社は機会損失であると思わせなければならないのです。


私はこのようにして、シナジー効果を見極めています。




B. 今、採用するべきか?


次に、採用のタイミングの話です。


シナジー効果があると見極めたとしても、タイミングの問題があります。
これも社内事情の話です。


例えば、決算期が近づいていて、組織改革する中で、
社内の方針で今は採用するなという命令が下されたら、
採用はしてはいけないのです。


但し、すでに応募している人がいるから、
それは、会うだけ会って適当な理由をつけて、
処理しておいてというふうになるのです。

これも悲しい話ですが、現実にはあるのです。



C. 採用できるか?


企業側にもプライドがあるので、採用通知を出して、
辞退されるということは避けたいというのが本音です。

従って、もし内定を出したら、ウチに来ますかというのは、
あらゆる視点で確認をします。

直接そのように聞く場合もありますし、
他の質問との兼ね合いで、ウチに来る意思があるのかどうかを
確認します。

選考状況を聞いて、他に行きそうだなと思ったら、
シナジー効果があってタイミングが良くても、
不採用という結果を出します。








② 応募者は面接でどのようにアピールすればいいのか?



ということで、いかがでしたでしょうか。
だいぶ、社内での面接官の動きが見えてきたのではないでしょうか。


本当に「敵を知る」ということが重要ですよね。


面接官が面接中に出さなければならない結論は、
3段階あるのだということをまずは知ってください。


その上で、その3段階に合わせて、
どのように面接官にアピールをすればいいのかを考えて、
模擬面接を行い、準備をしていけばいいのです。


また、事前に動いて手を打てるところは打っておきたいです。
面接は、実は会場に到着する前からすでに始まっているのです。


例えば、先ほど言ったように、
英語案件がやりたいから御社に入りたいですと言われても、
もうあなたの代わりはいくらでもいるよと言われて、おしまいになってしまいます。


だったら、事前に人事部の方やOBOGの方に会って、
私は御社でこういうことがやりたいのですが、それはできますか?
私が活躍できるとしたら、どのような方向性でしょうか?
と聞いて、徹底的にディスカッションをしてしまうのです。


そして、面接では、実際にそのディスカッションした結果を
話すのです。


そうしたら、面接官としては、あーもう、人事部やOBOGの人と話は進んでいるのね、
と安心するのです。


つまり、人事部やOBOGを自分の味方にしておいた上で、
面接に臨むというスタンスをもってほしいです。


すると、2次面接官にエスカレする際に、
なんか、もうすでに人事部の人と活躍の方向性をすり合わせているとのことですよ
と言うだけで、あーそうなの、分かったで済まされるのです。


そこに、なぜ?はあまりつっこまれないです。


2次面接官も忙しいので、人事部が直接話して、活躍の方向性を決めているなら、
それでいいと流すのが普通です。


要は人事部がいいって言っているんだから、
そこで戦うエネルギーを消費するのは無駄だと判断するのです。


いかがでしょうか。


敵を知り、己を知れば百戦危うからず!


更にどのように面接でアピールしていけばいいのは、
個別に丁寧に詳細に教えますので、

まずはチャットから私と会話をしてみませんか?
Partakerとのチャットコミュニティ「P.I.C」


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◆ Partakerの経歴
  東京外国語大学大学院修士課程修了。日経ビジネス記者を経て、
  日系大手コンサル会社に就職。アメリカ支店の駐在員経験を経て、
  大手外資系戦略コンサル会社に転職。現在、マネージャー兼1次面接官として、
  勤務中。副業として、就活生及び転職志願者の活動を支援中。
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