この「うさぎのマッサージ屋さん」のロゴマークのモデルでもあります。
7日前の31日、PUは家族に見守られ最後は友人が抱える中、息を引き取ったそうです。
11歳半でした。
そして満月の日の今夜、地上から旅立ち・・月に還ることになったのだと思います。
(まるでかぐや姫のよう?・・いやPUは男の子です!)
小さいうさぎの体に宇宙の広がりを感じる・・そんな印象を受けたPUとの初めての出会い。
今でもなつかしく思い出されます。
ここに友人とPUとのストーリーを紹介します。
(※この記事はライターである友人によって2年前の2010年に執筆されたものです)
人間とうさぎのどこまでもディープな関係・・うさぎと暮らす人々の心に
その軌跡を残してほしいと思い、公開させていただきます。。
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宇宙から来た?! 国宝うさぎ
うさぎと人間の暮らし、それはとことんディープになり得るものだ。
新宿の屋台での出会いから9年。
いつも私のそばにいてくれたのは、この小さなうさぎ、PUだった。

宇宙人のように不可解な生物だった彼は、今や私にとっては国宝であり、1歳になる娘にとっては兄である。
空虚で孤独だった当時の生活は、PUとの出会いによって、何かスイッチが入ったかのようにめまぐるしく回転をはじめた。
ワンルームのアパート、放し飼い状態で一緒に暮らした6年、そして、家庭を持ってからの3年。
小さなオスうさぎPUは私に力を与え続けてくれている。
そして絶え間なく放出される●の数だけ、私たちにはストーリーが生まれる。
●●:
人間がうさぎから学びうるもの
そもそもの始まりは、雑踏の街、新宿での出会いだった。
11月の寒空の下、屋台で売られていたその小さな塊は、ソバらしきものをかじりながらモゾモゾと動いていた。
つぶらなひとみ、両手に収まるほどのサイズ。
張り紙には「これ以上大きくなりません」と書かれている。
そこから動けなくなってしまった私にとって、メスだと言われたその子との出会いは、まさに運命のように思えたのだった。
そして、うさぎとのはじめての暮らしがはじまった。
まったく未知の生き物であるうさぎとの同居生活は日々新たな発見の連続だった。
人間がうさぎから学びうるもの、それは用心深さと徹底したエゴイズムかもしれない。
外に干していた傘が風に揺られてガサッという音を立てただけで、ベットの下に逃げ込み、足ダンするPU。
犬と違って、何か命令したって聞いちゃいない。理解したとしても実行する気はないのだ。
たとえば「お手」なんて無駄だから試さないほうがよい(実験済)。
人間にだって同じような人種がいるには違いないが、それでも「同居人(兎)」としては守ってほしいせめてもの“ルール”ってものがある。
それは何はともあれ「しっこ」のことである。
ところ構わずしっこをして、それを後ろ足でまき散らすなんてこと、うさぎと言えども許されていいものだろうか?
ワンルームで放し飼いになっていたPUだが、しっこの時だけは何としてもケージに戻ってもらわねばならない。
攻防戦が始まった。
餌につられてケージに入ったPU、しっこが出るまで出入り口を閉めて待つ。
どんなにガリガリしても出さない。
ジョー……、しっこが出た。ほれ放牧だ。
さらに、上手にしっこに帰ってこられたらドライフルーツをひとつあげる。
そのうちに、ケージでしっこをするたびに誇らしげに私を見上げるようになったPU。
こうして我々はしっこ問題をクリアした。
ちなみに、●のしつけは不可能である。8割方はケージでしてくれるが、残りはそこらにばらまかれる。
これは本人にも悪気はない(自動的に出ている)ので、あきらめるべきである。
さらに私は、彼に「他者を思いやる」ことを教えようとしている。
しっこのしつけに成功した方法を適用し、よいことをしたときにはご褒美をやるというリワード方式だ。
しかし、彼が唯一人の役に立っているのは、私の足の裏の角質化した部分をかじってくれていることのみ。
足がきれいになるので仕方なくご褒美をあげるが、これがよいことだという意識はおそらくないだろう。
硬いものをかじってご褒美、という認識のもと、日々、家の壁紙はかじられていくのである。
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1日5回、死んだふり
PUとの暮らしにいくぶんか馴染んだ頃だろうか。
ベッドの上を自分の敷地とばかりに占拠するうさぎはときおり、おかしな行動をとるようになる・・・そう「死んだふり」。
初めてこの光景を見たとき、人間はたいてい「ビビる」。
彼の目的はいったい何だろうか・・?
本屋でうさぎ本を立ち読みしていたら、その答えがあった。
「うさぎが死んだふりをする場合は、飼い主に構ってもらいたがっている」
そ、そうだったのか…
確かに私が背を向けているときによく、突然ドサッという音がして、PUがベッドの上で死んだふりをしている。あまりにかわいいので放っておけない・・結果「なでる。」
仕事の書きものに戻ってしばらくすると、またドサッと倒れる音がする。
振り向くと、 『ボクは死んでますよ』
ニヒルで身勝手なこのうさぎは内心、私に構ってほしかったのか!知らなかった。
ちなみに、アピール成功率はほぼ100%を誇る。
(どんなに忙しくて無視を決め込んでも、勝てる人間はいないだろう・・)
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●にまみれた贈り物
うさぎは自分の体調の悪さというものを徹底的に隠すという。
いくら人間と暮らし、外敵からの身を守られているとはいえ、それは捕食動物であるうさぎの悲しいDNAなのだ。
人はときおりショックを受ける・・昨日まで元気だったのに?
ある日、突然の異変。何も食べなくなってしまい、具合が悪そうなPU。
体が震え、●も出ず、ぐったりとしている。
おろおろしながらも、すりおろしたりんごやにんじんをスポイトで与え、体を温める。
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《うさぎと暮らす人は心に刻み込まないといけない・・
それは、うさぎが一日食べないことは人にとって7日間断食をするのと同じくらい
危険なことという事実を!》
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なぜ、よりによって今日?!もうお別れしなければいけないのか?
この奇遇な生き物と・・
頭の中はその恐怖でいっぱいになり、ぐしゃぐしゃに泣きながら・・
一晩看病したところ、突然むくっと立ち上がり、ペレットを食べ、●をひねり出した。
もう涙は底をついたと思っていたのに、安堵感からまた涙があふれる。
●は最高の「幸せの種」だった。
そして・・
ひと段落したその日の夕方、腫れ上がった眼をキャップで深く隠し、書店へ。
実は好きな作家の新刊が出ていたのだが、1860円という値段に躊躇していた。
思えば、先日ベッドの下を掃除したときに、奇遇なことに●にまみれた1000円の図書カードが2枚出てきたではないか。
これはおそらくPUから私へのギフトなのだ。
多少かじられてはいるが、これを持って書店に行った。
「ちょっと傷がついてますけど、使えますか(謙虚に)?」
書店のお姉さん、試行錯誤の末「読み取れました!」
すばらしい。
この本は確かにPUからのプレゼントだ。
帰りにスーパーで買い物。いつも安いものしか買わないけど、その日はにんじんだけは3本200円の国産高級品を買う。
これは私からPUへのプレゼント。
朝まで持たないかも、と思った命が、もう一度私の元に戻ってきてくれた。
一緒にいられる最高の奇跡に乾杯!
GIVE and TAKE 。
こうしてわたしたちは、日増しに歩み寄っていくのだ。
一歩一歩確実に・・
そして、小さな小さなうさぎの存在はいつの間にか、わたしの中で大きく大きくなっていたことを知る。
to be continued..
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「ウサギたちの一生がなぜあんなに短いのか、今まで何度か究極の訳を考えてきた。
そして、おそらく人間に対するおもいやりからそうなるのだという結論に達した。
10年や12年、ともに暮らしたウサギと死別しても人間はこんなにひどく嘆き悲しむのだから、その倍になったらどうなってしまうことか。。----ぴょんこ・ゆにばーす卿----」
