$mitchyのブログ-猫、どこへ行くんだい。

「猫、どこへ行くんだい」

(真っ黒な猫は、ゆらゆらと揺らした長いしっぽで撫でる様に岩山を指して、甲高い声で鳴き)

「あっちで、いいのかい?」

(ぼうぼうだった雑草がばらりと左右に弾けるかに開く。彼は鉛玉の様に重たい両脚を引き摺る様に、先のみえない道ならぬ道をゆっくり歩きだして)