$mitchyのブログ-涙



「愛してる」とはもう言えなかった

そんな漠然とした言葉で言い表せるほど

わたしの気持ちは単純なものじゃなかった



貴方と手を繋いでいるのが余りにも至福で

貴方の綺麗な黒髪に触れる度

静かに瞼を閉じた

目を開けた時には

その凛とした横顔を見つめてきた



不用意な一言で傷つけた事

額面通りにさえ

謝ることが出来なかったね

酷い事を言われた時は

胸が切り裂かれるようで

何も言う事は出来なかった



いつも、

「今だけだよ」

そう思って接していた

傷つきたくなかったんじゃない

私たちの結末は解り切っていたから

それでも後悔なんてしていないよ



いつでも、

「大丈夫だよ」

そう優しげな声で囁いてきたけど

本当はわたしが言われたかった

今まで甘く口にしてきた全ての言葉を

本当はわたしが一番必要としていた



初めて傷口を曝け出して

涙が溢れた時には

隣に貴方がいてくれたのに

素直にはなりきれなかった

ここで学んだ物語は

ひとつずつ絵や文字にして

独りで眠るベッドに連れて行くよ



きっともう二度と見る事のない
あの街並みを

大切にすぐ手の届く場所に飾って
たとえただの紙切れになっても
切り刻んだりしない

指を伸ばせば
すぐそこにある
ただ、一番大切なもの



Lyrics: Michio.
Illust: Mitchy.