第730回 池上本門寺 お会式
10月11日~13日の3日間にわたり、日蓮宗大本山池上・本門寺において『お会式』(おえしき)が営まれました。
お会式とは、日蓮大聖人の御入滅日である10月13日にあわせて行う法要で日蓮宗寺院では必ず行われている宗教行事で、普通の「お祭り」とはちょっと意味合いが変わります!
日本全国の日蓮宗寺院でお会式は行われていますが、日蓮大聖人御入滅の霊跡である池上本門寺のお会式が最大の規模で行われています!
特に、『お逮夜』(おたいや)と呼ばれる12日には日本各地の日蓮宗寺院から講や結社が纏・団扇太鼓・万灯を掲げて参詣に訪れます。その万灯を見ようと見物人も各地から30万人訪れ、お会式は大田区最大のイベントとも言われています!
万灯は多種多様で、手持ちや台車に固定した万灯・五重塔を模ったものなどその結社によって異なります。一つとして同じものはありません!
本門寺お会式の最盛期は、江戸時代中期~明治初頭と言われています。池上通り(都道421号線)が開通する前は、現在の「旧道」(旧池上通り)と呼ばれている狭い道しかなく、その道は多くの万灯結社と見物人で大変な賑わいだったと言われていて、翌朝まで万灯行列が途切れることがなかったみたいです!
現在の万灯は車で運搬することができますが、当時は人力で2~3日かけて本門寺まで歩いて参詣していました。そのため、旧東海道の品川や大井町等でも万灯を見る事が出来たということです。
そんな全盛期を迎えたお会式ですが近年では様々な事情と時代の流れがあり縮小傾向にあり、全盛期には200~300と言われた参詣万灯結社も現在では100余りになり、深夜2時過ぎまで行われていたのも0時で完全終了と言うまでになってしまいました。
よそから移り住んできた人たちは良いかもしれませんが、我々池上に生まれ育った者はちょっぴり寂しい気持ちです…。
12日昼間の参道の様子。さすがにまだ人はそんなにいません。
夕方5時半頃の池上駅前交差点。だんだん人出が増えてきました
午後6時前、例年よりちょっと早く一番手の万灯がやってきました!
「人は左・万灯は右」は昔からの名文句!
以上5枚は参道移動中に撮影。
今年はちびっこ纏が目立ちました。
毎年迫力満点の「立正佼成会 大田教会」!
一心講の万灯は本門寺の総門と山門をくぐるときに一旦倒さないと通れないほど大きく、お会式に訪れる万灯の中で一番の大きさを誇ります!
実に多種多様で何時間見ていても飽きません。
こうして今年も1年に1回だけ池上が熱くなる日が終わってしまいました!また、お会式は10月・11月に他の日蓮宗寺院でも行われていますので
是非ご覧になってみて下さい。
都内近郊のお会式日程はこちら↓
10月7日 山王・善慶寺
10日 池上・養源寺
13日 杉並堀之内・妙法寺
16日 中延・法蓮寺
16日 南品川・天妙國寺
17日 洗足池・御松庵
18日 雑司ヶ谷・鬼子母神
18日 中目黒・正覚寺
19日 久が原・本光寺
20日 目黒中根・立源寺
21日 溝口・宗隆寺
22日 鈴が森・大経寺
24日 北加瀬・了源寺
25日 堤方(池上)・妙雲寺
26日 久が原・安詳寺
27日 上池上・林昌寺
11月1日 徳持(池上)・微妙庵
2日 大泉・妙福寺
3日 大蔵(世田谷)・妙法寺
7日 本羽田・長照寺
8日 梅屋敷・大林寺
11日 光が丘・本覚寺
12日 都立大・常圓寺
17日 中山(千葉)・法華経寺
12月9日 武蔵関(練馬)・本立寺













