前回は、
というお話をしました。
今日は、地獄を見せるのは、なぜダメなのか
というお話です。
今年の春先、某企業の新人研修が
TVで放送され、
「ブラックすぎる」と反響を起こしました。
5日間の合宿で、携帯はもちろん、
TV、新聞、タバコも禁止。
朝は、6:30からランニング、
就寝は23:00と決められ、
接客の基本動作を叩きこまれ、
最後には、「今後の抱負」を絶叫し、
役員とハグして涙を流すというものです。
企業の釈明文の一部を引用すると
職場で必要とされ、また、自分の存在意義を確立していく
ためには、これまで個性や個人の自由が大切だという
名目の下で放任されてきた、自己中心的(我儘)な行動は
許されないことを先ずは教えなければなりません。
人として、また、チームの一員として個性を発揮するには、
それなりの基本を知ることと、ルールを守るだけでなく、
当たり前のことを当たり前にすること、
即ち挨拶や礼儀、マナー、仲間への気配りを
当然社会人として身に付けなければなりません。
現代の若者は、家庭や学校で、こうした躾をされる機会が
少なく、叱られることさえなかった人も多く、
ややもすると、個人の自由という名目で我儘を通すことが
黙認されてきました。
こうした若者を受け入れるにあたって、通り一遍
の無難な研修だけでは、学生気分から脱却させることは
できません。
とあります。
確かに、私にも、娘の授業参観に行った時に、
授業中に、鼻をかむ為に、教壇の横にあるティッシュまで
何も言わずに歩いて行く子供や、堂々と「先生トイレ」と
言って、教室を駈け出して行く子供をみて、
驚いた覚えがあります。
躾がされてないという点では、一理ありますね。
そして、この特訓系の研修は、今でも人気があります。
その研修で、「自分が変わることが出来た」と思った人が、
同じように研修を行っても、不思議ではないですよね。
この地獄系の研修には、ある程度の効果があります。
この研修でも取り上げられていた、
「接客基本動作」などは、いい例です。
こういうものは、ある程度繰り返して、体に覚え込ませる
必要があるからです。
高校球児が、毎日素振りをするのも、
ゴルフをはじめた人が、ダンプ1台分打てと言われるのも、
基本動作を体に定着させ、維持し、洗練するためです。
人は、痛みを避けるためには、
絶大なパワーを発揮します。
このパワーは、痛みを避けるために使われますので、
短期的であり、持続しません。
この場合、研修を終えることだけに費やされるのです。
結果、身につける動作の習得力が上がります。
短期で、単一の行動を習得するのに向いた研修と言えます。
つまり、地獄を見せる研修と言うのは、
自主的に考えて行動する研修ではなく、
接客マナーで、失敗をしないための研修と言う事です。
もし、自主的に動く社員を作りたい!と思っているのに、
地獄を見せる研修を行ってしまうと・・・
求めるものが、違ってしまいます。
自主的に動く社員を作るには、
地獄を見せる研修では、ダメということですね^^;
次回は、天国を見せる研修について、
お話したいと思います。