終身雇用という雇用制度が崩れて久しい。
トヨタ自動車でさえ、社長が「終身雇用は難しい」と発言しているのだ。
では今多くの日本の企業が提示している雇用体系は何か？
「終身雇用的雇用」である。
終身雇用は前述の通り既に崩壊している。
それでも日本人の多くが終身雇用に幻想を抱いている。
よって約束できないけど、終身雇用的な感じの雇用形態を提示しますよというのが
今の雇用体系である。
もちろん日本は解雇規制が極めて強く、アメリカなどと比べると雇用はかなり守られていると言える。
ただ最終的に倒産してしまえば雇用なんて守られないし、この厳しい解雇規制が労働者の首を絞めていると私は考えている。
中途採用のパイは広がってきたとはいえ、まだまだ小さい。
これは企業が人を囲い込んでしまい、人の流動性が少ないからである。
流動性が高ければ、仮に企業が倒産しても、他の企業に行くという選択肢が多い。
結果として、雇用が守られることになる。
正直なところ、今の雇用規制だと経営者側としては厳しい。
雇用してパフォーマンスが極めて悪い人がいても解雇できない。
そのしわ寄せは他の従業員に来るわけである。
また雇用に流動性がないことで、ブラック企業が生まれやすい。
ブラックであれば、直ぐに他に企業に移られてしまうという危機感が企業側にもない。
こういう話をすると左派系の人は、やはり解雇できるようにするなんてダメだ、企業が濫用するという話をする。
そもそも濫用するような企業が生き残れるのであろうか？
もちろん政府によるセーフティネットの整備は必要であるが。（日本にはちゃんとした失業保険がありますが）
またフリーランス等の雇用されない仕事を拡大させる政策も同時に行うべきだ。
これも左派系の人から企業が雇用しなくなるみたいな批判があるが、仕事の形態に多様性も持たせることが、
結果として労働者のメリットになるのである。
「働き方改革」の件とか言いたいことはまだたくさんあるが、今日はここまでで。
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