フリースタイルスキーW杯スウェーデン大会(8日、スウェーデン・オーレ)愛子が女王になった! 上村愛子(28)=北野建設=が、デュアルモーグルで優勝。2月の猪苗代大会からの連勝記録を4に伸ばすとともに、最終戦を残して日本モーグル界初となる年間種目別優勝を決めた。愛子は予選を2番手で通過すると、16人による決勝トーナメントも順調に勝ち上がり、決勝で種目別2位のニコラ・スドバ(チェコ)との直接対決を制した。
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五輪で泣き続けた、プレッシャーに弱い愛子はいなかった。決勝は種目別2位のスドバとの直接対決。コース中盤で優位に立ち、ゴールすると両手でガッツポーズ。地元のアナウンサーが日本語で「ドウモアリガトウ、アイコ」とアナウンスすると、イエロービブをまとった愛子の目に涙が浮かんだ。
「本当にうれしい。心身ともに疲れていたが、きょう頑張れば楽になれると思って頑張った。すごい自信になる」
96年3月にスイスでW杯に初参戦してから117戦。13年目のシーズンで、やっと立った頂点だった。18歳で出場した98年の長野五輪で7位。00-01年シーズンに種目別2位となったが、そこからが長かった。
02年ソルトレークシティー五輪は6位。06年トリノ五輪前には左ひざ痛にも苦しみ、本番は5位。「神様が『もっと練習しろ』っていうことなのかな」と涙を流した。
「今までは休みたくない人だった」と口にするほどの練習のムシだ。しかし、ひざ痛を治すため昨季のほとんどを休養に充てた。その分、今季は苦手だったウエートトレーニングにも取り組み、「ゆるくなっていたGパンがちょうどよくなった」というほど尻や太ももの筋肉が回復した。
愛らしいスマイルは変わらないが、バンクーバー五輪は30歳で迎える。「年齢的なものはある」というが「バンクーバーが絶対的な目標なのは当たり前。W杯1戦1戦に勝てる滑りを追求している」という言葉を実戦しての年間女王だ。
「来年の世界選手権、再来年のバンクーバー五輪でも十分に戦っていけると思う」。とびきりの愛子スマイルが弾けた。
★種目別優勝は6人目
スキーのW杯で種目別優勝を果たした日本選手は愛子で6人目。ノルディック複合の荻原健司は92-93年から3季連続優勝の快挙を果たした。滝沢宏臣はスキークロスがW杯に初採用された02-03年に3試合のみが行われた時に種目別優勝を達成。スノーボードのハーフパイプは山岡聡子、今井メロ、青野令の3人が種目別優勝しているが、有力選手の多くが欠場していた。
★W杯年間種目別優勝
W杯のフリースタイルスキーはモーグル、エアリアル、スキークロス、ハーフパイプの種目別優勝と、それぞれの得点を合計した総合優勝を争う。モーグルはデュアルモーグルと合わせた得点で競い、1位に100点、2位に80点、3位に60点…が与えられる。愛子はこの日の優勝で合計583点となり、種目別2位のスドバは480点。103点差がつき、最終戦での逆転は不可能なため、愛子の年間種目別優勝が決まった。
■上村 愛子(うえむら・あいこ)
1979(昭和54)年12月9日、兵庫・伊丹市出身、28歳。長野・白馬高を経て北野建設入社。アルペンからモーグルに転向し、五輪は98年長野が7位、02年ソルトレークシティーが6位、06年トリノが5位。W杯には96年から出場し、今大会で通算6勝目。1メートル56、50キロ。
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