従来は、定年年齢後の継続雇用に関し労使協定により一定の基準を定め、その基準を満たした者のみを継続雇用の対象とすることが可能でした。
今年の4月1日からは、その基準を廃止し、原則として希望者全員を継続雇用の対象としていこうとするものです。
<これまでの継続雇用の基準は平成25年4月から使えなくなる?>
今回の改正により、これまで用いていた継続雇用の基準は今後一切使えなくなるということではなく、厚生年金の支給開始年齢に達した以降のものを対象に、その基準を引き続き12年利用できます。
こうして徐々に基準の適用範囲を狭めていきます。
最終的には平成37年3月31日をもってこの経過措置は終了し、平成37年4月1日から希望者全員を65歳まで継続雇用する制度が完成します。
<なぜ改正されたのか?>
これは老齢厚生年金の受給開始年齢引き上げが影響しています。
今年4月以降に60歳になる昭和28年生まれの男性については、61歳から支給開始となります。
このため、年金を受給できず、さらに継続雇用の基準を満たさなかったために定年後に雇用されなかった人は無収入となってしまいます。 これを回避しようとしたのが今回の改正です。
「年金を受給できない者については会社が継続雇用して生活費を払ってください」ということです。
(参考)老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢
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平成25年4月1日から平成28年3月31日まで |
61歳 |
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平成28年4月1日から平成31年3月31日まで |
62歳 |
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平成31年4月1日から平成34年3月31日まで |
63歳 |
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平成34年4月1日から平成37年3月31日まで |
64歳 |
<直ちに希望者全員を65歳まで継続雇用しなければならないのですか?>
今年の4月1日から、例外なく希望者全員を65歳まで継続雇用しなければならないわけではありません。
今年の3月31日までに労使協定により、継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた会社は、厚生年金の受給開始年齢に達した以降の者を対象に、労使協定の基準を引き続き適用できる経過措置があります。
これに基づき、継続雇用の対象者を限定することが可能です。
<継続雇用の対象者を限定したい会社のすべきことは?>
定年退職者が一定年齢に達した際に、継続雇用の対象者の基準を用いたいとお考えの会社の皆さま、労使協定の締結は済みましたか?
この基準を用いるには今年の3月31日までに労使協定を締結していることが条件とされます。
未締結であれば、早急に締結の準備を進めていきましょう。
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