「君、今から御飯食べに行くんだけど、一緒にどう?」
中年の男が声をかけてくる。
「親睦を深めようと思って、皆に声かけてるんだけど、君も来るでしょ?」
やけに馴れ馴れしく話しかけてくる中年の男に、男は嫌な気分になる。
「はい、じゃあ行きます」
男は嫌々ながらも、それを顔には出さずに答えた。
中年男の車に乗り店に向う。
ますます嫌な気分が膨らんでくる。
「……それでさ、あの芸人がこう言ったんだよ」
延々と昨日のテレビの話をしている。
おそらくこの中年男の退屈なお喋りが、毎日続くのだろう。
そんな風に考えただけで、男の気分は陰陰鬱鬱になっていった。