ビルトインキッチンなど、見た目を重視して配線が見えないように
最初からそれだけに組まれたシステムは、永くて10年以降の
交換が必要になる事を考えているのだろうか。
我が家は、自営業で3回建物を造り変えている。親父殿が設計して
それをプロが具現化した形だ。3回目にしてほぼ希望通りの形になる
そうだ。だが、おいらは小さい頃からその弱点を知っている。
厨房機材など特化して作られた道具には、その作業工程を便利に
するために専用の寸法と形を施している。大きなメーカーが大量生産
しているならどこかにその部品が存在しているかもしれないが、
大体は10数年でその形は消え、新しいモデルへと変化していく。
厨房機器に一番怖いのは故障した時に、その部品が残っていなくて
厨房システムそのものを全部改造しなければいけない時が来ることだ。
ちゃんと採算が合ってまた新しく導入できれば問題ないが、多くの
レストラン、居酒屋などは、水商売と言われる職業なので、古くなると
利益が下がっていく。いつも新しいものを導入しないと生き残れない
世界だ。最近見かける軽自動車による移動販売では、専用厨房を使うより
有り合わせの道具をうまく組み合わせて設置しているのだと思う。
家庭にあるごく普通のガスレンジなどの方が、見た目や使い勝手の
悪さでも壊れた時にやすい費用で交換が出来る。多くの部品を共有する
ことで、コストダウンにつながる。
こうしたことを考えると、キャンピングカーも見た目が奇麗であっても
10年持たない機材が出て来ることは当然となる。車本体の劣化もあるが
家庭で使っている電化製品、LED照明など埋め込み式の物は、いずれ交換が
必ず必要になる。だとすると、車も家電も交換が簡単な安くて手に入り
やすいものがいい。
ベース車をエブリイにしたときに150万円するとする。キャンピングカーで
規格がいっぱいあるが400万円位とすると、250万円分の家財が自分で選べる。
しかも毎年必要な分だけ増やしたり減らしたりできる。自分では絶対に
起こさないと思っている事故ももらい事故で車本体が廃車になる事もある。
そういうリスクを考えた時、家財と車は別々の方が良いかもしれない。
エンジンが初期不良で直ぐに壊れてしまった場合のキャンピングカーでは
内装を外して他の車に付け替えることも難しいだろう。
最も高価なエアコン、FFヒータなどは車外に荷棚を作って外気を取り
入れるように工夫できそうだ。腕がいる事は間違いない。
走る限り車は家と違う壊れ方をするリスクがあるので気に入っている物でも
10年しか乗れないかもしれない。根本的にキャンプと考えると
最低限の道具と普通車で行うものと考えると、道具は定期的に買い替えている。
家のような車は理想的だが、車の性質を考えると別々に揃えたほうが
確実だと思う。
まずは自分のマイカーで必要なものを足してゆけば形になるのかな。