2011年3.11。
12年前のこの日は日本が終わったと思った。
震災の話をすると当時のことが思い出されると言うが
あの衝撃的な出来事は夢だったんでなないかとさえ
薄れつつもある。
当時の映像を動画に残しておいてくれた人は素晴らしい。
震災直後程、その動画を見るのが嫌であったが、
時間が経つにつれてやっと感覚が薄れていく。それは人として
生きていくのに大切な感覚であり、失っていく恐怖でもある。
十数年でそれなのだから100年、1000年後の子孫にこの事が
本当で危険であることを伝える術が石碑しかなかった。
だが石碑はその事を教える物でも読めないものになって
一部の知識者が解読して、そういう事があったらしいになっていく。
だが実際にあった事だ。
日本は地震が多い国で揺れそのものに対しては慣れと言うか
免疫がある。揺れに対する建物の強度もしっかりしている。
地震が震度5強でも死者は一人出るかどうか位だが、津波が
あれほどの破壊力とは映像がなければ今でも大袈裟な表現と
されただろう。
津波の怖さはじわじわ溢れて来る水が、気付けば全体に回り込み
逃げられない全方向から一気に周りの物を破壊しながら
巨大化して行く様だ。
スピードも威力も増した水の勢いは普段なら絶対壊れないと思う
家を飲み込み土台から浮かせて流していく。
どれくらいの高さに逃げ込んだらこの津波を回避できるかなんて
想像できない。家の二階に逃れた者もじわじわ水かさが増して
やがて屋根まで上がって来ることに絶望を感じただろう。
逃げる場所を間違えたと感じた瞬間、死を悟る。
2万人以上がそういう現実を体験して怖かっただろう。
おいらは、そういう目に遭ったことは無いが、普段から水が怖い。
道路の両側に同じ高さで水が流れている場所があると気絶しそうな
くらい怖い。スピリチュアルな話ではないが前世ではそういう経験を
したのかもしれない。怖い夢を見る時は経験していないのに
津波が山の上まで来て最後の最後の建物の窓ガラスを割って水が
侵入するというシーンを何度も見る。
だから海が基本怖い。
阪神淡路大震災の時は、高速道路の橋が折れて倒れた。
朝方という事もあって火事が多く、そのために亡くなった人が
多かったらしい。これも経験をしていないので映像を見て
映画のワンシーンが実際に起こったと思った。
人柱というのか、被害に遭ってそれを乗り越えていく力となる。
残された被害者の悲しさ、苦しみも十数年という時が少しずつ
記憶から忘れ去ってくれる。記憶がいつまでも昨日のままなら
こんなに辛いことは無い。悲しみを糧に子孫にはこんな思いは
させまいとコツコツと改良していく。
何年か後にこの記憶すら薄れて、災害のあった場所にまた人が
住みだすことのないように、危険な場所をはっきり示しておかないと。
何でこんなに大きな堤防があるの?その付近に誰も店や家を
建てないのは何で?という事を繰り返さないようにもう十年記憶を
正しく伝えないと。そしてそのまた十年先へと。
YOUTUBE 動画 3.11 津波 を見よ。
これは映画でも特撮でもない。事実が写っている。