インド映画『PK』神様が行方不明? | संस्कृतसागर サンスクリット・サーガラ(サンスクリット語の海)埼玉在住サンスクリット語講師

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世界で一番難解と言われる古代インドのサンスクリット語。ヨーガ、アーユル・ヴェーダ、インド思想、インド占星術etc.インド文化に関心を持つ人へ、サンスクリット語の視点を中心に様々な言葉の由来や正書法、雑学について

日本でもヒットしたインド映画
『きっと、うまくいく』
(私も大好きな映画)
と同じ監督&主演男優による
ヒューマンコメディ映画『PK』が
29日から全国公開されます。

http://pk-movie.jp/sp/(公式サイト)



私が住んでいる田舎のシネコンでも
上映するくらいなのだから、
インド映画の認知度が
じわじわと高まってきていますね。
嬉しいことです。

【ストーリー】

留学先で悲しい失恋を経験し、今は母国インドでテレビレポーターをするジャグーは、ある日地下鉄で黄色いヘルメットを被り、大きなラジカセを持ち、あらゆる宗教の飾りをつけてチラシを配る奇妙な男を見かける。チラシには「神さまが行方不明」の文字。ネタになると踏んだジャグーは、"PK" と呼ばれるその男を取材することに。「この男はいったい何者?なぜ神様を捜しているの?」しかし、彼女がPKから聞いた話は、にわかには信じられないものだった──。驚くほど世間の常識が一切通用しないPKの純粋な問いかけは、やがて大きな論争を巻き起こし始める──。
(公式サイトから引用)

公式サイトに載っていた
国立民族学博物館准教授
三尾稔氏のコラムで、
ヒンドゥー原理主義勢力が
上映反対運動をおこした話が
書いてありました。(一部抜粋)

「インドの宗教事情をときにコミカルに、ときに辛辣な批判を交えて描く『PK』もまた、宗教文化の複雑さを反映するように様々な反応をもって迎えられた。ヒンドゥー・ナショナリズム勢力はヒンドゥー教を冒涜するものとして上映禁止運動を展開した。その一方でチケットにかかる遊興税を免除し、より多くの観客が見られるようにしたインドの州もある。ふたを開けてみれば興業的には大成功。インド映画史上最大の興行収入を記録する大ヒット作となった。異教排斥主義の暗い影が濃くなりつつあるインドではあるが、『PK』のヒットはその偏狭さを大らかに笑いとばす活力が庶民のあいだにしっかり残っている証しなのではないだろうか。」

『きっと、うまくいく』は
下ネタで爆笑を誘いながら
同時に学歴社会や競争社会を
風刺する社会派な面もある映画でした。
この『PK』も、宗教という
大きなタブーをどうコメディで
包んでいるのでしょうか。

ぜひ見ようと思います。