ね「…愛佳?」
愛佳の目は、今までに見たことのないぐらい、真剣な目をしていて その表情に ドキッと心臓が音を鳴らす。
愛「あ、ごめん。話したいことあって…」
掴んでいた私の腕を離し、少し下を向く愛佳。
そして、ゆっくりと口を開く。
愛「ねる、好き。」
ね「えっ?」
愛「…えっ?うわっ…こんなストレートに言うつもりなかったのに…。」
焦った様子で頬を赤らめる姿が可愛くて、思わず笑ってしまう。
それと同時に、嬉しい気持ちが溢れてくる。
愛「ちょっ…笑ってるし…!改めて言うけど、好きなんだ。ねるのこと。」
ね「ありがとう。私も好き!愛佳のこと。」
愛「…ほんと?え、まじ?!」
ね「嘘つかないよ(笑)ほんとに、好き。」
愛「やばい、嬉しい…!あ、えっと…付き合ってください。」
ね「お願いします!」
手を差し出して、軽く頭を下げている愛佳の手を握ると、顔をあげた愛佳は嬉しそうに笑って、そのまま身体を引き寄せられた。
あっという間に愛佳の腕の中に収まって、いつもふんわりと感じていた、愛佳の香水の匂いに包まれて、鼓動の激しさが増していく。
愛「これから、よろしくね?」
ね「うん、よろしくお願いします…!」
愛「あ〜教室戻りたくない!」
ね「ふふっ、帰り、待ってようか?」
愛「え、一緒に帰りたい!理佐と待たせる!」
ね「待たせるって…(笑)」
教室に戻るまでの間、私たちの手はしっかりと繋がれていた。
愛佳は色んな人から、「彼女ー?」なんて声を掛けられていて、笑顔で「そう!可愛いでしょ?」と答えている愛佳の隣で、恥ずかしくなる。
理「あっ、戻ってきたー。…って、え?」
教室に戻ると、理佐と由依ちゃんが待っていて、手を繋いでる私たちを見て驚いた表情をする。
愛「付き合いましたー!」
理「やっぱり愛佳の言ってた子、ねるかよー」
ね「え、なに?」
愛「ちょ、今は言わなくていい!恥ずかしいから!!」
私から離れ、理佐の口を押さえる愛佳をよそに、由依ちゃんが耳元で「好きな人ができたって、理佐に相談してたらしいよ?」と言って優しい笑顔を向けてくれた。
愛「あ、由依!言っただろ!」
由「さあね〜!なんかねるちゃん、顔赤いけど〜(笑)」
そう言っていたずらっぽい顔で笑う由依ちゃん。
それを見て、理佐も笑っている。
愛「あ、そうだ!理佐帰り由依と帰るでしょ?ねると一緒に待っててね!」
理「あ〜はいはい。どっかで時間つぶしとくよ〜」
急な愛佳の要求にも、当たり前かのように受け入れている理佐を見ていると、小さい頃から一緒に居るだけあって 2人にしかない絆 を感じる。
それが微笑ましくて、偶然が重なった この出会いに 嬉しくなった。
理「じゃあ、もうちょっと回ってからどっかで待ってようか?」
ね「うん、そうだね!」
愛「学校出る前にもう一回会いに来てね!」
由「なに…暑苦しいぐらい熱々じゃん…」
愛「いいでしょ〜!せっかくやっと付き合えたんだから!じゃあまたあとでね、ねる!」
ね「うん、頑張ってね〜!」
一度、愛佳と由依ちゃんと別れ、理佐と校内を回った。
理佐は、「よかったね」と、優しい笑顔を向けてくれた。
由依ちゃんに会えたことも、理佐と愛佳の仲の良さを見れたことも、なにより 愛佳と付き合えたこと。
なんだか今日は、色々な幸せが降ってきた。
--続--