➖5日目。
今日は部活が休みだった。
いつもより、合流できる時間が2時間も早ければ、出来ることだって増える。
「見て理佐!ペンギンが魚食ってる!」
『うん…なんかその言い方されると、可愛さなくなるからやめてくれない?』
飼育員の人からエサの魚貰っているペンギンを見て、そう笑う。
愛佳が水族館に行きたいって言ってたから、水族館にやってきた。
水槽の中を泳ぐ魚たちを見ながら、子供のようにはしゃでいる愛佳が可愛く見える。
水族館なんて、いつぶりだろう?
中学生の時、来たっけ?
すぐには思い出せないぐらい久々だったけど、今まで来た中で一番楽しい時間が今、だということは分かる。
「エイだ!こっち来て理佐!」
そう言って私の手を握って歩き出す。
その瞬間、身体が一気に熱くなるのを感じた。
「ここから見るの好きなんだよね〜エイのここ、笑ってるみたいで可愛い」
移動したところは、下から魚たちが泳いでるところを眺められる場所。
愛佳は私の手を握りながら、嬉しそうに上を見上げている。
…ドキドキが止まらない。
愛佳と一緒にいる時間が増えてから感じる変化。
分かってる。
この気持ちの変化が、なんなのか…。
「写真撮ろ〜!」
『うんっ』
自然と離れた手。
少しだけ、寂しいと思った。
だけど、あのままで居たらこの ドキドキ が愛佳に伝わってしまうんじゃないかって思うと少しホッとする。
写真の中には、楽しそうに笑っている二人がいて、こうして愛佳との思い出が 残っていくことが嬉しかった。
色んなところで写真を撮りながら回り、ゆっくり歩いていたつもりでも、あっという間に一周してしまった気がする。
「あ〜なんか理佐と居ると時間経つの早い〜」
『分かる!私も愛佳と居るとそう思う』
愛佳からそう言ってもらえたこと、私と同じことを思っていたことが嬉しくて、思わず頬が緩みそうになった。
「ゆっくり帰ろ〜っ」
愛佳はそう言って、水族館を出る前に見つけたクレープ屋さんでクレープを買って、食べながら帰る。
日に日に、愛佳とバイバイするのが寂しくなっていた。
「明日さぁ、公園で合流した後私の家来ない?」
『えっ、いいの?』
「うん!まあ、なんもないけど」
お茶ぐらいは用意できるよ〜、なんて言いながら笑っている愛佳。
私は、愛佳はどんな部屋で過ごしてるんだろう?なんて考えて、楽しみだった。
「じゃあとりあえず、明日また公園で!今日もありがとう!」
『うん、こちらこそありがとう!楽しかった!』
今日を思い返しながら、明日はどんな時間を過ごせるのだろうかと、楽しみな気持ちで家までの道のりを歩いた。
--続--