夏休みに入って、のんびりと時間を過ごしていると、あっという間に花火大会の日がやってきた。
てちが、せっかくなら浴衣着よう!って言ってくれて、今年は浴衣を着て花火大会に行くことになった。
最後に来たのは高校三年生の時かなぁ。
久々に着る浴衣は、少し慣れなかったけど、浴衣を着て花火大会なんて、楽しみ。
友「ねる〜!」
待ち合わせ場所に着くと、てちはもう来ていた。
ね「てち今日早い!」
友「まあ、さっき着いた!(笑)」
ね「ふふ(笑)行こっか!」
浴衣姿のてちと並んで、会場の方まで歩くと、出店がたくさん並んでいた。
友「足痛くない?大丈夫?」
ね「うん!大丈夫!てちは大丈夫?」
友「大丈夫〜!ねる浴衣似合うね!」
ね「ほんと?嬉しい〜!てちも似合ってる!」
こうやって褒められると、素直に嬉しい。
歩いている間も、てちは私のことを気にしてくれているかのように、ペースを合わせてくれたり、何度も私の方を見てくれていて、いつも以上に優しい気がして、少し調子が狂う。
友「あ、りんご飴食べたい!」
ね「落として浴衣汚さないでよ〜?」
友「もう!すぐ子供扱いする!大人だから大丈夫です〜!」
こういうところは、いつもと変わらなかった。
そして、拗ねた表情をするてちが可愛くて、思わず笑ってしまう。
りんご飴の他にも、イカ焼きや、たこ焼きを買って、去年も来た少し人の少ないところまで歩いた。
去年は石段に座って見ていたけど、たまたまベンチが空いていて、そこに座ろうとすると、てちはタオルを敷いてくれる。
ね「なんか今日、いつも以上に優しいね?」
友「そう〜?別にいつもと変わらないよ!」
そう言って、私から少し視線を外して笑っている。
いつもなら、ちゃんと目を見て笑ってるのに…
そう思って外れている視線の先に顔を持って行くと、
友「え、なに!!」
と、変に焦っている様子。
ね「目合わせてくれないから〜」
友「花火、まだかなって向こうが気になっただけだよ!」
ね「楽しみにしすぎ!まだ打ち上げ時間まで20分もあるよ!」
友「あ、そっか…。たこ焼き!食べよ!」
いつもと様子の違うてちを不思議に思いながら、てちから渡された竹串をたこ焼きにさして、口に運ぶ。
てちもたこ焼きを口に運んで、「美味しい!」と微笑んでいる。
そんなことをしていると、花火の打ち上げが始まって、一発目の花火が打ち上がった。
--続--