若気の至りなのか、その時の気分と勢いで飲食店などを開業し
後で後悔するケースが多いようですね。
調理関係などの職に就いていると最初は薄給に悩まされます。
最初とは言ってもその期間は長く
出口のないトンネルのように感じることもあるかも知れません。
「薄給の職場」ではなく修行をさせてもらいながら給料までもらえているという恵まれた環境を自覚する人が少ないせいなのか
「自分で開業したほうが儲かる」と早とちりしてしまうんですね。
もちろん開業資金なんて準備してあるはずもなく銀行などで借金をすることになります。
多くの場合は1000万円程度の融資を受け晴れて開業し
開店当初はいわゆる”ご祝儀客”などの恩恵も受け順調に見えるものの
半年もすれば目新しさもなくなり客足は遠のいて行くものです。
支出を抑えるために仕入れの質を落としたり必要な経費さえも渋るようになり益々お客さんは減っていくという悪循環。
こうなってからでは家族がパートとして外で働くなどの協力があっても赤字を抜け出すことはできません。
最優先しなければならない銀行への返済も滞るようになるといよいよ道は一つしかなくなります。
銀行からも残された最後の選択肢を提案されることでしょう。
そう、廃業です。
店を閉め、職を探し、地道に借金を返済していく生活が始まります。
長くツラい返済生活を強いられる人たちを「考えが浅い自分が招いた結果」と非難する人も多いですが
もはやどんな言い訳も通らないし言い返すこともできません。
こんな事にならないためにも今の自分がどんなに恵まれた環境で働けているかを自覚して行動を起こす前には慎重に準備をするなどの姿勢が大切です。
店や会社を経営していくというのはこんなにも大変なことなのです。
私たちの雇主はそれをやってのけている人達です。
そう考えれば私たちももう少し謙虚な気持ちで奉仕の精神を持てるのではないでしょうか。