夕刊の阿刀田高さんの海についてのエッセイを読んでいて、大学の時に取っていたフランス語の授業の話を思い出した。
mere(=母)という言葉の中にはmer(=海)が入っている。
人間は母という大海から産まれてくるのだ、と。
うーむ、これは確かにそうだ、そうなんであろう、としか言えない。
一見穏やかで優しくて癒される存在だけど、一旦機嫌を損ねたら荒れ狂う恐れをはらんでいる。
そうやって人の子は世間の波に揉まれて強くなるんだろうね。
甘いだけは、母ではないんでしょう、多分。
話を阿刀田さんのエッセイに戻すが、文章の最後は私も好きな遠藤周作さんの「人間がこんなに哀しいのに 主よ 海があまりに碧いのです」が引用されている。
どんなに世の中で非情な事が起ころうとも、空は青く海もまた碧い。
多くの感情を、とても簡潔にまとめてあって、惚れ惚れする一文だ。
上から目線で言ってしまった。
なぜならば遠藤周作を読んでいた中高校生時代、私もそれと同じような事を考えていたからである。
その当時とてもとても好きな男の子がいて、こんな風に思っていた。
「私がこんなに想い悩んでいるのに ○○クン 君はそんなことはお構いなしに 今ごろ茶碗にごはんを盛って なに食わぬ顔でオカワリなどしているのだろう...」
世間は無情だ。
その事をよく表した名言だわ~。
2012 3月 Waikiki
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