殺人、レイプ、虐待、詐欺、いじめ、事故、汚職、ニュースを見ていると、この社会に生きていることが恐ろしくなる。人間の醜さがクローズアップされる一つ一つの出来事。色んな事情はあるのだろう。でも、落胆せざるを得ない。
感情の起伏の激しい私は、がっかりする小さな出来事に直面することは日常茶飯事。
今日も、台風のような大雨の中を歩いていた時のこと。3メーター程ある広い歩道の両脇が、水たまりになっていた。真ん中1メートル程が水の溜まりが浅かった。前からやってきた女性。私は勝手に、その1メートルを半分ずつ使ってすれ違うのだろうと思ったが、女性にはそのつもりはなかったようだ。自分がさしていた傘で、体当たりしてきた。予想していなかった私は、すっかりその傘に押されて更に濡れてしまった。
自分がクリスチャンでなかったら、「ばかやろー」と叫びたいところだった。
彼女の「意地悪」というのだろうか、行動に腹を立てた私も小さい人間だが、そんな、思いやりのない行動があまりにも多いのが東京という場所のような気がする。
一方で、バスの中で隣に座る前に「失礼します」と笑顔で断ってから座る女性もいたりする。そのような方にまれ会うと、感動して思わず「はい」と頭を下げてしまう。尊敬の念だ。
しかし、自分はどうだろうか。正直、私は傘で体当たりにした女性の方に残念ながら近い気がする。正に「自己が良ければ人はいい」的な行動を、私だって度々行うではないか。人の態度が自分より少しでも悪いと、腹立つ私。なんと小さい人間なのか。小さなことに一々振り回されない人間になりたい。
こんな詩があった。
何事にも心の落ち着きを乱されないよう強くあると、
自分に約束しよう・・・
全てにおいて、明るい側面を見て、
あなたの楽観的視点を貫こう。
全てにおいて最善を考え、最善の為に尽くし、
最善だけを期待しよう。
過去の失敗を忘れ、
将来見るであろう、より大きな成功に向かっていこう。
周りを批判する時間もないくらい、
自分を向上させることに多くの時間を注ごう。
あなたが最高の自分に忠実である限り、
この世界まるごと全てがあなたの味方であると信じて、生きていこう。
（クリスチャン・ラーソン）
小さなことに振り回されず、よいことに目を留め、最善を信じて、じっと穏やかに嵐が過ぎるのを待つ。そんなすごい忍耐力、広い心が欲しいと思う。