スポーツ分析にGPSなどの技術を取り入れているクラブチームは多くなってきています。私がサポートしているチームも去年からGPSを取り入れて、試合だけでなく練習の際にもGPSを活用してトレーニング強度なども把握しています。


GPSデバイスで取れるデータというのは会社によって数値が細かく出てくる物もあれば大雑把だけど分かりやすい物、データの項目も多種多様にあります。
私がサポートしているチームではこのようなデータが出てきます。(例)

またこちらと別にヒートマップも出るようになっています。
(ヒートマップとは、どの時間でどこに移動しているか、どこでスプリントや心拍が上がっていくのか分かるデータ)
近年、このようなデータで溢れていて、スキル・戦術面でもパス数、シュート数、サイドチェンジ回数などなど沢山のデータがあります。
しかし、このようなデータを活かしきれていないのが現状なのです。
点と点の数はあるが、線を引いていく作業をして現場に繋げていくという事が少ないように感じる。
そして、繋ぎきれていない点と点ばかりに踊らされて、相手より走れていない、スプリント数が少ない、パス成功率が低い、シュート数が少ないなどと監督やコーチに揶揄されて選手達は、困っていると思います。
聞いた話で、走行距離が短いと怒られるから試合中、無駄なところで走ったりして数値を誤魔化していたという選手がいるのです。
試合に勝つ事が目的なのに監督に怒られないように試合をしている、なんだかんだ有りがちな話ですね!
サッカーというスポーツがデータで戦っているのであれば良いが、実際のサッカーというのはデータではなく、サッカーとは、いかにゴールが決められるかに限るのです。
最近のスポーツというのは、考えることはとても大切だが難しく考えすぎているように感じるし、よく考えたらとてもシンプルな事で相手と争っているだけなのです。
相手より長く走る!そのために練習でひたすらフィジカル・フィットネストレーニングをやる。
この考えは大間違いだと思う。
ポジションによって走る距離数は異なり、基本的にはセンターバック、フォワードというのは走行距離は少ないのです。逆にそのポジションの走行距離が上がっているのであればディフェンスの時間帯が長いのではないかという考えにもなります。(特にセンターバック)
また、相手の戦術によって走る距離も変わります。
ロングボールが多いチーム(カウンターサッカー)では、走行距離が多くなる場合もあるし、パスを繋ぐチームでは、走行距離が少なくなったりと相手の戦術、自分達の戦術によって左右されていくのです。
だからこそ、データだけに踊らされてはいけないのです。
また、走れていないから練習で走りを多く取り入れるという選択は、ただただ怪我人を増やして戦力を落とすだけなのです。(特にプロチーム)
正直、シーズン中の素走りというのはいらないと私は思っています。
なぜなら、テクニカルの練習の中で十分に走っているからです。
テクニカル・フィジカルを繋げて考えられる人は少ないように感じます。
与えるだけ与えて、後は知らん顔。怪我をしたら選手、トレーナーのせい。
与えている側がいかにフィードバック出来ているかとても大切だと思う。
Jリーグのコンディショニングコーチとして日々、感じることは、
やらないという選択、無駄なアクションを減らしていく事が最大のリカバリーであり、怪我の予防、選手の戦力ダウンを防ぐ事だと痛感しています。
与える側にとってはとても難しいと思いますが、、
やらないという勇気を持つことも大切だと思う。
指導者やフィジカルコーチ、トレーナーは、データやエビデンスという呪縛から解かれて空いた時間を選手達のコミュニケーションに時間を割くべきだと思う。