海外に行くと、どうしてもシャワーになります。ですから帰国すると、ゆっくりと湯船に浸かるのが、私には日本食を食べる次に大切な儀式です。

 

 肉量の多いコーカソイドやニグロイドはシャワーでも体温が奪われる率が少ないのでしょうが、我々モンゴロイドは肉量が少ないですから、その分、体が冷え易いですね。

 

 2015年2月に、「毎日サウナに入ると長生きできる人が増加」という研究報告がアメリカの医学会雑誌『JAMA』で発表されました(東フィンランド大学による、フィンランド在住の男性2315人を対象とした20年にわたる調査から)。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Sauna+Bathing+and+Incident+Hypertension%3A+A+Prospective+Cohort+Study

 報告よれば、サウナに通う頻度の高い人ほど心臓病リスクを含む全死因による死亡率が低かったといいます。週に1回未満の人と4回以上サウナに行く人を比較すると、突然死は後者が63%、冠動脈疾患死亡者は同48%低下しているという内容です。

 また、サウナの入浴時間によっても効果に差があるそうです。入浴時間11分未満の人と19分以上の人を比較した場合、19分以上のほうが突然死や心血管系疾患の死亡リスクが低下していたとされてとの事。

 もっとも低温の湿式サウナを別にすれば、日本の殆どのサウナはフィンランドのロウリュではない100度に近い乾式サウナなので、そのまま当てはまらないのでは…。

 また高温のサウナに入れば、心臓にそれだけ負担が掛かりますから、心臓に持病のある人は長時間のサウナ入浴は避けるべきでしょう。しかも乾燥した室内で長時間のサウナ浴をすると、熱中症にかかったのと同じ状態になって脱水症状を引き起こしますから、入浴前後の水分補給は絶対条件です。

 

 扨て、サウナはともかく、湯船に浸かる日本式の入浴はどうでしょう。やはり入浴は大切で、【週に5回以上入浴する人は、心血管の状態が良好】なんだそうです。

Kohara K, et al. Scientific Reports. 2018;8:8687. DOI:10.1038/s41598-018-26908-1