ブリジストン美術館
東京駅から徒歩5分。ウチからも徒歩30分。散歩しながら行けるありがたい美術館です。
今回開催されていたのは、「Paris、パリ、巴里—日本人が描く 1900‐1945」。
『明治維新以降、西洋文化を学んでそれを乗り越えることが、日本のひとつの目標となりました。日本人洋画家にとって、芸術の都パリは、19世紀末から聖地と なります。いつか訪れてその空気を吸い、泰西名画や最新の美術に直に触れてみたい、と強く憧れる対象となりました。1900年以降、パリを訪れる洋画家た ちが増えていきました。聖地パリで、あるものは衝撃を受け、あるものは西洋美術を必死に学びとろうとし、またあるものは、西洋文化の真っ只中で日本人のア イデンティティーを確立しようと試みます。ブリヂストン美術館と石橋美術館のコレクションから、浅井忠、坂本繁二郎、藤田嗣治、佐伯祐三、岡鹿之助たちが パリで描いた作品約35点を選び出し、さらに他館から約5点の関連作品を加えて、日本人洋画家にとってのパリの意味を考えてみます。20世紀前半の、生き 生きとした異文化交流のありさまをお楽しみください。』
と云う事です。
佐伯祐三「広告貼り」(1927)
私の中学時代の美術部の恩師 故・市川正三先生が描かれた巴里の絵を思い出しました。「テラスの広告」も同様の絵ですが、ずっと見ていられる絵です。
クロード・モネ「睡蓮の池」
ブリジストン美術館に行くと、「黄昏 ヴェネツィア」を含め、何点かのモネの絵を見ることができます。
来年七回忌を迎えることになる母と、亡くなる数年前にモネの足跡を追ってフランスに旅行しました。此処に来ると、ル・アーヴルの街やアルジャントゥイユを思い出します。
絵を見たら、次は映画。
美術館を出て中央通りを左折。京橋の交差点を渡って、また左折。ブリジストン美術館から5分程で、東京国立近代美術館フィルムセンターに着きます。
東京国立近代美術館フィルムセンター
東京国立近代美術館フィルムセンターは、昭和27(1952)年に設置された国立近代美術館の映画部門として開設され、昭和45(1970)年には機能を 拡充する形でフィルムセンターとして開館しました。また、平成7(1995)年には建物をリニューアルし現在に至っています。
レンタルには置いていない貴重な映画を見ることができます。
それも、1本500円で。
今回のシリーズは「特集・逝ける映画人を偲んで2011-2012」ですす。
今回は、時間がありましたから、13:00~と16:00~の2本を続けてみました。
1本目は、
復讐の歌が聞える(90分・35mm・白黒)
石原慎太郎が小説「青い殺人者」を自ら脚色した映画です。
復讐のため狂犬、模型飛行機、熱湯風呂などあらゆる手段を用いて殺人を重ねる主人公に、昨年亡くなられた原田芳雄サンが扮しています。映画初出演です。
共に本作が監督デビュー作となった貞永方久と山根成之が、それぞれ殺人シーンとドラマ部分を分担して演出しています。
'68(俳優座)(監)貞永方久(出)原田芳雄(竹中克巳)(監)山根成之(原)(脚)石原慎太郎(撮)酒井忠、金宇満司(美)小島初雄、野呂真一(音)真鍋理一郎(出) 内田良平、岩田多代、東野英治郎、滝田裕介
2本目は
日本海大海戦(128分・35mm・カラー)
東郷平八郎海軍大将を中心に、日露戦争開戦から、旅順の攻略、バルチック艦隊撃破までを描いた「東宝 8.15」シリーズの第3作になります。
円谷英二の実質的遺作となった本作のクライマックスシーンで、井上泰幸はさまざまな独創的仕掛けで風や水を操り、壮大な日本海海戦を現出させています。
これは公開当時にも見ています。
'69(東宝)(特撮美術)井上泰幸 (出)佐藤允(森下砲術下士官)、児玉清 (山本大尉)(監)丸山誠治(特技監督)円谷英二(脚)八住利雄 (撮)村井博 (美)北猛夫 (音)佐藤勝(出)三船敏郎、加山雄三、仲代達矢、黒沢年男、藤田進、平田昭彦、土屋嘉男、小泉博、田崎潤、辰巳柳太郎、草笛光子、笠智衆、松本幸四郎
この日は、これで家に帰って19:00。自宅~京橋1丁目~中央通り~京橋3丁目~自宅と、ぐるっと回って、歩きは60分。
折角なんで、この後、スロージョギングを60分しました。
久し振りに、濃い休日を過ごしました。