抗うつ薬で自殺企図増えるが総死亡は減
SSRIによる心血管死抑制が影響与えている可能性

 自殺企図者に対して、抗うつ薬の使用と自殺の関係を調べた新たなコホート研究の結果、抗うつ薬使用中は自殺企図リスクが上昇するが、自殺完遂リスクは逆に減少すること、特に選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRIs)の使用は、主に心血管系死を減らすことにより、死亡率低下をもたらすことが明らかになった。
 フィンランド・クオピオ大学のJari Tiihonen氏らの研究成果で、詳細はArchives of General Psychiatry誌2006年12月号に報告された。

 著者らは、死亡率減少が心血管疾患死亡の減少に基づくものである可能性が示されたことについて、特にSSRIsは心拍数、血小板機能に影響する可能性があり、そうした作用がもたらした結果かもしれないと述べている。

ペタしてね