私は一人でご飯を食べることが苦手。

特に、ランチ。


だから、一人で食事に出かけると、なかなかお店が決められない。

一日に3度しか楽しめない食事だから、なおさら慎重になる。


ひとりではならべない


JR市ヶ谷駅前から日テレ通りをあがる。

吉野家にしようかと思ったら行列。


見慣れた道をさらに進むと左手にこれまで気がつかなかった、列ができているお店。


地下へ降りる階段が人で埋まっている。


行列にはわけがあるんだろうけど


「番町食堂 ペザント」と上の看板にはあるが、このメニューは微妙に違う。


きっと、おいしいんだろうな。


でも、並べない。


一人で並んで待っている時間が楽しくイメージできない。

心細い気持ちで、四谷方面に折れる。


静かな住宅街だ。


四谷見附までの間に見つけられなかったら、どうしよう。


外堀通りから市ヶ谷見付の橋を渡ってきたことがムダになる。


ひとりでははいれない


住宅街にひっそりと、新しめのお店。

入り口あたりを見上げてみる。


食べてみたい気もするけど


勇気が出ない。


「六番町のテーブル」


看板のアップを撮ろうとして近づくと、カランカランとドアの開くベルの音。

あわてて後ろを向いて、歩き出してしまった。

怪しいやつだと背中を見られているのだろうか。

もう振り返れない。


すれ違う人たちの顔がみんなグリーン交じりの黄土色だ。

曇天で、右の外堀公園の並木の色が映りこんでいる。


気持ちが晴れないまま、とうとう四谷見附まできてしまった。


石垣を右に折れると、「区設四谷見付小売市場」。

事務所を市谷本村町に越してから、ずっと気になっていた、地下の「お肉屋さんの洋食 シローズ」。


看板がいかにもボリューム主義風の洋食の写真だったからか、トライすることを賛同してくれる人がいなかった。この施設は近々取り壊されるらしいということも聞いた(真偽はわかりません)。


今日は、ひとりだ!

意を決して地下へ。


入ってすぐの地下へ下りる階段は、ロープで封鎖されている。

奥の階段を下りると、目の前は、とたんの戸板でふさがれている。


地下のフロアに降り立った。


その光景に息を、呑んだ。

ソウルのノリャンジン水産市場の地下みたいだ。


手前がお弁当コーナー、奥が食堂になっている。


奥の食堂を見たら、カウンターの端っこしか空いていない。それも、一人が座れない感じにいすが微妙にずれていて、カウンターの切れ目は従業員が出入りするドアになっている。

座ろうとして断られたら傷つくので、思わず後ずさってしまった。


お客様はざっと20人以上はいる感じ。


あとずさりしながら心細い気持ちになりかけたところに、白い料理着をきた素敵な女性が声をかけてくれた。

お弁当を買うことにする。


一周しちゃって


どうしても、一番好きなものを選んでしまう。

すなわち、ヒレカツ。


3年5ヶ月の思いが


ヒレカツ弁当750円。


外堀公園で座って食べようかとも考えたけど、ちょうど遊戯施設やベンチがあったところが工事中になっている。


一周しちゃった。

事務所に戻って、自分の机でいただく。


ともかく好きなものだから


ついたちでもひな祭りでもない3月2日。


ともかく、ヒレカツはおいしかった。

ソースは甘めでフルーティ。

キャベツにはドレッシング。

ヒレカツの下にはスパゲティサラダ。


お店MAP

四ッ谷 洋食シローズ